ページ

2015/08/26

ガブリエルの冒険(ミラノ万博)

今回のお話は
太郎と天使のガブリエル
そして、イタリア人の女の子のアンナのお話です

実は、数ヶ月前から書き始めていて
7月中には書き終わるかな?
お盆までには書き終わろう!
とか思っていたんですが
書くのに時間がかかって
いつの間にやら8月の終わりになってしまいました(笑)

なので、ちょっと話題が古いですが
最初の舞台は、イタリアミラノの万博から始まります

まぁ、まだ万博は開催中なので
なんとか万博が終わる前に書き終えて良かったです

それでは、早速どうぞ!

この作品はフィクションです。
実在の人物、団体、事件などにはいっさい
関係ありません



ここは、イタリアはミラノ
ミラノはイタリアの首都ローマに続く
イタリア第二の都市ですが、
言わずと知れたファッションの街でもあります
しかし、
現在は、中心部から少し離れた所で「万博」が行われています

今回の万博のテーマは「食」という事で
世界中から食に関するパビリオンが出展しています

「おーい!太郎!
あんまり急いで行くと迷子になるよ〜」

「ごめん、ごめん、つい嬉しくって」

太郎は、日本人の男の子
現在、イタリアに留学中で
今日は、朝から学校の友達とミラノ万博に来ていました

「さぁ! 先ずはどこに行く?
やっぱり、イタリア館は外せ無いよね」

太郎達は、イタリア館に行く事にしましたが
いざ、イタリア館に行ってみると
イタリア館には長い行列が出来ていました

ただ、行列の様子がただごとでは無いみたいです
並んでいる人たちから怒号が飛び交っていました

「おい! いったいどうなっているんだよ!」
「ずっと待っているのに全然動かないじゃないか!」
「せっかく楽しみにしていたのに!」

太郎は、並んでいた人に聞いてみました
「なんでみなさん怒っているんですか?」

「それが、イタリア料理にはつきものの
チーズが消えたって言うんだよ
そんなチーズが消えるって聞いた事あるかい?
パビリオンの落ち度だよ!」

「チーズが消えた!
まさかそんな事があるんですね」

「おい!太郎!
イタリア館は諦めて
他のパビリオンに行こうぜ!」

しかし、他のパビリオンでも
なぜかチーズだけが無くなっていて
チーズを使う事が無い日本館などのパビリオンでも
一気に人が押し寄せて長い長い行列が出来ていました

「なんだよコレ!
せっかく楽しみに来たのに
どこのパビリオンもいっぱいで入れないじゃないか!
おい、もう帰ろうぜ!」

太郎の友達は文句を言いながら帰ろうとしましたが
そこに、太郎には聞きなれた声が聞こえて来ました

「ちょっと!
いったいどういう事なの!
チーズが無いなら、他所で買って来なさいよ!」

太郎がそちらを向くと
女の子が、スーツを着た男性に
凄い勢いで怒っていました

「ごめん!
みんな先に帰ってて
僕は、用事が出来たから
もうしばらく、ここに居るよ」

太郎は、友達に一声かけてから
女の子に近ずいて行きました

「アンナ! 
君も万博に来てたんだ」

「あら? 太郎じゃない
こんな所で何をしてるの?」

「何をしてるの?
じゃないよ!
万博に遊びに来たんだよ
アンナも遊びに来たんじゃないの?」

「私は違うわよ!
パパの仕事の関係で
パパの子会社の様子を見に来たのよ
そしたら、なんか重大な問題が発生したとか言って
てんてこまいみたいなの」

そうなんです
アンナちゃんのお父様は
イタリアの大企業の社長で
物凄いお金持ちの家庭なんです

「あっ! それはもしかして
チーズが消えたって事件じゃないの」

「そうなのよ
イタリア館のチーズはもちろん
フランス館やスイス館などでも同じ被害が出てるのよ
だから、とにかく近くのチーズ屋さんに行って
買って来なさい!って言ってたのよ」

「しかし、お嬢様
近くのチーズ屋も
ミラノ市内の多くのチーズ屋でも
チーズが消えて販売出来ない状態になっているみたいです」

「それをどうにかするのがあなたの仕事でしょう!」

「い、いやしかし……
あっ!ちょっと他のお店も調べてみます」

スーツの男性は
これ以上、アンナに色々言われるのが嫌なのか
そそくさと離れて行きました

「でも、変よね
万博中のチーズが消えるなんて
中には、さぁ食べようと思って
お皿に乗せたチーズが眼の前で消えたそうよ
こんな事、普通の人間では無理よね……」

アンナが普通の人間には無理って言った瞬間に
太郎にはある考えが浮かびました

「アンナ!
普通の人間には無理って事はもしかしたら」

「えっ?
あっ!そうだわ!
人間には無理っていうならあいつの仕業に違いないわね
よし、太郎!
近くの教会に行くわよ!」

「えっ? う、うん」

僕が最初に気がついたんだけど
アンナが思いついたみたいになってるよ〜
と思いながらも
太郎はしぶしぶアンナの後を追いました

二人は、教会に着くと
天使のガブリエルを呼びました

「はーい! 何ですか?
何か御用ですか〜?
……
ってなんだ!君達かぁー」

「なんだ! 君達かぁー
じゃないわよ!
いったいどういう事なのよ!」

「えっ?何の事?」

「何の事じゃないわよ!
あなた、そんな事でよく天使なんてやってられるわね!」

「あっ! ガブリエル 
実は……」

アンナに任せていると話が進まないと思った太郎は
ガブリエルに今回の事件を一から説明しました

「えーっ!それは大変だ!
まだ、天界でも把握してない事件だよ
うわー、どうしよう! どうしよう!」

ガブリエルがオタオタしていると
そこに、ガブリエルとは別の天使がやって来ました

「おーい! ガブリエル!
大変な事が起きたんだ!
悪魔のやつが変な事を企んでいるらしいから
天使のみんなは集まれってさ」

「悪魔?
あっ! それだ!
今回の事件は悪魔の仕業なんだ!
これから情報を集めてくるから
太郎とアンナはここでしばらく待っていてよ」

そう言って
ガブリエルは空の彼方へと飛んで行きました

しばらく待っていると
ガブリエルが戻って来ました

「やっぱり、悪魔の仕業だったよ
悪魔を懲らしめる為には
聖人の力を借りないといけないんだけど
食べ物に関する聖人って知ってる?」

「食の聖人?
僕は聞いた事ないなぁ
アンナは知ってる?」

「私だって知らないわよ
だいたい、なんで天使のガブリエルが知らないのよ!」

「オイラだって全ての聖人を知ってる訳じゃないよ
天使の仕事は神様のお手伝いなんだから……」

「だったらどうするのよ!
こうやっている間にもチーズがなくなって行ってるかもしれないのに」

「だから! 聖人を知らないか?って聞いてるんじゃないか!」

ガブリエルとアンナの言い争いは
ヒートアップして声が教会中に広がりました
すると、声を聞きつけた
教会の神父様がやって来ました

「コラ! 誰ですか?
大声を出しているのは
ここは、神聖なる神の家ですよ」

「ごめんなさい、神父様
実は、食に関する聖人を探しているんですが
神父様はご存知無いでしょうか?」

「食に関する聖人?
さぁ? 少なくともこのミラノ市内では
そんな聖人が祀られているって話は聞きませんね
……
……
そういえば、
私が生まれ育った町にそんな方がいらっしゃった様な……
ただ、食の聖人というか
チーズの聖人ですよ」

「それだ!」
三人は大声を出して喜びました

「神父様
神父様が生まれ育った町とはどこですか?
教えていただけませんか?」

「それで、貴方達の問題が解決するなら教えましょう
ただし、ここからちょっとだけ距離が離れてますよ」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

さて、今回はここまでです
はたして、チーズの聖人がいる町とはどこなのか?
そして、その聖人の力を借りる事が出来るのか?
明日も楽しみにしていてくださいね(笑)




6 件のコメント:

  1. 怪盗Rとのコラボかと
    どきっとしたわよ笑

    返信削除
    返信
    1. Rさん
      この太郎のお話には怪盗Rさんは登場する予定はないです
      だって!
      悪魔がチーズを消してしまいました!
      なんですって!
      そんな悪魔、私が退治してあげるわ!
      Rさんパ===ンチ!
      ぐわぁ~~!
      悪魔は無事に退治されました
      めでたし、めでたし
      おわり・・・
      ね(笑)

      削除
  2. えっ?えっ?なに?
    なんだかとって面白そうなんですけど!

    私もRさん怪盗かと。。アンナさんがダブるっていうか(笑)

    返信削除
    返信
    1. 蓮見さん
      気に入ってもらえましたか?(笑)
      ほんと、なぜかRさんとアンナって似たキャラなんですよね
      続きも楽しみにしてくださいね

      削除
  3. お菓子なら、Rさんの仕業かと思ったんですが、
    盗まれたのはチーズですか~。
    悪魔がなぜチーズを盗んだのか、、
    目的が知りたいですね。

    返信削除
    返信
    1. 心姫さん
      悪魔がチーズを盗んだ理由はないですよ
      人間や天使を困らせたいからだと思います
      (という設定を今考えました 笑)
      もし、盗まれたのがお菓子だったら
      怪盗Rさんが黙ってないでしょうね(笑)

      削除