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2016/03/02

助手ガブのポルトガル紀行(その2)

さて、今日は昨日の続きです

怪盗Rさんの為にポルトガルに渡ったガブでしたが
なかなか目的のお菓子を探せないでいました

しかし、大きなお菓子屋さんで
有力な情報を手に入れていました
ポルトガルでは
修道院でお菓子が作られる事が多いという事でした

はたして、修道院にお菓子はあるのか?
そして、無事に手に入れる事が出来るのか?

それでは、さっそくどうぞ!





教えてもらった修道院に行ってみると
なんと、驚くほど大きな建物で
世界遺産に登録されているという
ジェロニモス修道院という所でした


ジェロニモス修道院は
大航海時代にバスコ・ダ・ガマが持ち帰った
香辛料の収益で建設されたという歴史ある建物で
中には、そのバスコ・ダ・ガマの棺も安置されているそうです





修道院の中に入り
修道士さんに修道院で作られるお菓子の事を聞きましたが
残念ながら現在はお菓子は作っていない
との事でした

最後の望みも消えてしまい
途方に暮れていたガブは
諦めて日本に帰ろうとしてましたが、
最後に、リスボンの町では
ジェロニモス修道院と同じく世界遺産に登録されている
ベレンの塔を見てから帰ろうと思い
今度は、ベレンの塔へと向かいました




川に突き出した様に造られたベレンの塔は
バスコ・ダ・ガマの世界一周の偉業を記念して造られた塔で
テージョ川の監視をする為の要塞としての一面も持っている塔です

そんな塔に圧倒されながらリスボン観光を終えたガブでしたが
ふと、小さなお菓子屋さんがあるのを発見しました

そのお店は、
石造りの家で
中世時代からそのまま残っている様なお店で
壁にはツタが絡まり
一見すると開いているのかどうか分からないお店でした

町一番のお菓子屋さんに無かったのに
こんな小さなお店にあるはずがないと思いましたが
ダメ元で、帰る前に
そのお菓子屋さんに行ってみる事にしました

そのお菓子屋さんは
おばあさんが一人で切り盛りしていて
最新の流行のデザートというよりは
昔からある、
家庭的なお菓子が並んでいました

「おや? まぁ! 珍しいお客さんだねぇ〜
観光でポルトガルに来たのかい?
うちのお店は、地元の人が買いに来るくらいで
海外の人が来るのは珍しいねぇ〜」

ガブが変わった名前のお菓子の事を尋ねると
papos de anjo(パポス・デ・アンジョ)
というお菓子を見せてくれました

「えっ?
このお菓子のどこが変わった名前なんですか?」

ガブが尋ねてみると
天使の喉ボトケ
というお菓子でした

「わぁ〜
このお菓子も変わった名前だなぁ〜
天使って言葉が入っているし
僕にピッタリだ!
……
……
う〜ん? でも、
僕が探していたお菓子とは違う気がするなぁ〜」

ガブが天使の喉ボトケを買うか買わないか悩んでいると
おばあさんはさらに、違うお菓子を持って来てくれました

「違ったのかい?
それなら、これはどうかな?
baba de camelo(ババ・デ・カメーロ)
ってお菓子で
ラクダのヨダレってお菓子だよ
もしかしたら、これじゃないのかね?」

まさしく、その名前のお菓子は
ガブが探していた物でした

早速、ガブは
Rさんのプレゼント用に
ラクダのヨダレを買って
自分が食べる為に
天使の喉ボトケも購入しました

無事にプレゼントを買えたガブは
魔法使いのyumeさんから預かっていた
魔法の粉を体にふりかけました

すると、
来た時と同様に
目の前が真っ白になり
気がつくと、日本に帰り着いていました

そして、そのまますぐに
Rさんの誕生日パーティーに参加したんですが
何も説明せずに
「ラクダのヨダレ」と出したところ
メチャクチャ怒られてしまいましたが
寛大なRさんは
最終的にみんなでお菓子を食べる事を許してくれました

その時に
ポルトガルでの経験を話すと

「なんで!
私が、ラクダのヨダレで
あんたが、天使の喉ボトケなのよ!
私にもその天使のお菓子を頂戴!」

と、また怒り出しましたが
天使の喉ボトケのお菓子は
ガブがすでに食べ終わっていました

すると、
今からポルトガルに行くわよ!
とRさんが騒ぎ出しました

「え〜っ!
たった今、帰って来たばかりなのに
また、今度にしましょうよ」

「うるさ〜い!
さぁ! 早く準備をしなさい!」

結局、Rさんのワガママに付き合って
また、ポルトガルにトンボ帰りしたガブでした

おわり

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

はい!
と、言う事で無事にプレゼントのお菓子を手に入れて戻って来たガブですが
気になるのは「天使の喉ボトケ」ですよね(笑)

卵をたっぷり使ったスポンジ生地を
レモンの皮などで風味付けしたシロップに漬け込んだお菓子みたいです

残念ながら、使える写真が無かったんですが
代わりに
作り方を説明している動画がありました

言葉はポルトガル語でちょっと分からないんですが
でも、丁寧に説明されているので
意外と分かりやすいかもしれないですよ


https://m.youtube.com/watch?v=G8tABWHCeVg

以上、ガブのポルトガル紀行でした

書いていて、意外と面白かったので
イタリア以外の他の国にもガブが行くかもしれないですね

6 件のコメント:

  1. まゆみさん2016年3月3日 0:51

    とても立派な修道院ですね~
    やっぱり香辛料を持ち帰ったバスコ・ダ・ガマの功績が大きかったからでしょうね。

    「らくだのよだれ」なんていう名前はちょっと引きますよね。
    でも「天使の喉ぼとけ」は素敵ですね。
    映像も美味しそうでした。

    ストーリーがちゃんとRさんのバースディーと結びついて
    またまたRさんに使われてしまうガブさんでしたね(*^。^*)

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    1. まゆみさん
      当時のポルトガルの交易の成果を現した様な修道院ですよね
      ポルトガルには変わった名前のデザートがあって
      なかなか面白いですよね
      今回の話は、Rさんの誕生日と対になる話でした~(笑)

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  2. 修道院も、とても立派ですが
    テージョ川の船の監視?を目的のベレンの塔も素晴らしいですね!

    お話に戻って...
    「天使の喉ボトケ」のお菓子♡動画を観ると、ガブさんも作れそうですね~♪
    美味しそうですよ!!"(*゚v゚*)

    ガブさん、またポルトガルにトンボ帰りですね~(笑
    イタリア以外にも、また、どんどん行っちゃってくださいね!
    楽しいお話と、海外の夢を与えて頂き楽しかったですよ(^◇^)

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    1. yumeさん
      ポルトガルの建物は大きくて豪華で
      なかなか見ごたえがありそうですよね(笑)
      確かに、動画を見ると簡単に作れそうですよね
      ただ、自分はデザートは作るのが苦手なんです
      分量とか適当に測ったりするのでいつも失敗ばかりです
      やっぱり、デザートは買いに行った方が良さそうです(笑)

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  3. 天使の喉ボトケに突っ込もうとしたら
    ちゃんと続きが書いてあったわ
    さすがガブ( ´ ▽ ` )ノ
    でもほんと食べてみたいね

    面白い名前のお菓子まだまだあるかもR

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    1. Rさん
      ちゃんと、天使の喉ボトケについても注意書きをしてないと
      後からひどい目にあわされそうですからね(笑)
      お菓子って次から次に出てくるので
      ネタには困りませんね(笑)

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