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2019/06/02

ピアノの音色(その6)

ピアノの音色も「第6話」まで来ました

自分で書いておきながら
ここまで長くなるとは思っていませんでした(笑)

先に書いて置きますが
今回の話が終わってようやく半分です(笑)
まだまだ、続きますのでよろしくお願いします

興味がある方は第1話から読んでくださいね




学校の授業や行事に支障が出てしまって
とうとう、学校に母親が呼ばれてしまったのだが
先生がヨーロッパ行きを後押ししてくれる形になって
今度は、親子3人での話し合いが始まった

「お父さん、お願い
ヨーロッパに行かせて下さい」

「うーん
レナ、お前はまだ高校生だ
海外に行って日本と違う文化に触れる事は良い事だけど
その前に勉強とかやらないといけない事があるだろう

「それは分かった上で言ってるの
高校を卒業してからだと遅すぎるの!」

「そもそも、どうしてヨーロッパに行きたいんだ
お母さんに聞いたけど
理由が言えないそうじゃないか
ハッキリとした理由がない限り
絶対に旅行に行く事は許さん!」

父や母に夢の話をしても
信じて貰えないと思い
理由についてはうやむやにしていたのだが
やはり、言わない事には話が進まないと感じ
仕方がなく夢の話をする事にした

「う~ん?
話は分かったが
それは夢の中の話だろう?
レナの勘違いって事もあるんじゃないか?」

「そんな事はない!
これだけ頻繁に夢を見るしリアリティがあるもの
それに、その十字架だって見つけたのよ」

そう言って
倉庫の中で見つけた十字架を親に見せた

「確かに、十字架があるって事は本当の話かもしれんが
しかし、一人でヨーロッパなんて……
………
………
よし!分かった!
ヨーロッパ旅行を認めよう」

「そんな!お父さん
レナはまだ高校生なんですよ
それに、お金の問題だってあるし
旅費が40万円とか言っているみたいだだし
そこはどうするんですか?」

父親は認めてくれたが
母親はまだ反対をしていた

確かに、40万円なんて簡単に出せる金額ではないし
高校生の一人旅って部分でも心配なのは理解出来る
しかし、私はどうしても行かなければ行けないのだ

「お父さんお願い!
お金は、帰って来てからバイトとかで必ず返すから」

しばらく、黙っていた父だったが
意外な事を聞いて来た

「ヨーロッパには様々な国があるが
一体どこの国の教会なのか分かっているのか?
それに、行ったとして初めての国だと
右も左もわからずにオロオロして滞在期間が終わってしまうぞ」

この点を突かれるとかなり厳しい
だって、私はヨーロッパの言葉はもちろん
英語だって怪しいのだ
泊まるホテルや食事をする事さえも難しいかもしれない
でも、行かなければ何も始まらないのだ

「行ってすぐに対応するのは難しいかもしれないけど
頑張って探してみせる
それに、多少の目処は立ってるの
イタリアのフィレンツェかローマの街の教会だと思うの」

「イタリアか……
………
………
よし!
父さんがイタリア人の知り合いに頼んで
ローマを案内してもらう様にしよう」

「えっ?
お父さんにイタリア人の知り合いがいるの?」

「知り合いというか
行きつけのイタリアンレストランのシェフなんだけど
とっても面倒見のいい人だから相談すれば
何か良いアイデアを出してくれるかもしれない
女の子の一人旅はかなり心配だが
預かった物を返しに行く事自体はとっても良い事だしな

ただし、条件がある
帰って来たらバイトより勉強する事
高校3年生なのに進路が決まってないのはダメだからな
将来、どんな道に進もうと勉強しておけば安心だ
それと、
滞在期間は1週間だ!
時間をかけて闇雲に探しても見つかるとは思えない
そこを守る事が出来れば旅行を許可しよう」

「お父さん、そんな
レナが一人旅だなんて……」

母親は最後の最後まで反対をしていたが
なんとか、父親の説得に成功して
イタリアに行ける事になった

そうなると、話は意外とスムーズに進んだ

私は、パスポートや航空券などの取得を急いで
その間に父がイタリア料理店のシェフに話をしてくれて
シェフの知り合いの家にホームステイをする形でイタリアに行く事になった

ホームステイと言うことで
泊まる所や食事をする場所の心配がなくなり
さらに、旅費も航空券が学割で思ったより安かったので
当初の予定の金額よりかなり安い金額でイタリアに行ける事になった

そうして、学校が夏休みに入り
私はイタリアへと旅立ったのだった

つづく

4 件のコメント:

  1. あれこれ考えるより行く!って決めて突っ走る
    ありましたねぇ、これぞ若さです!
    「レストランのシェフ」?
    まさかガブさんなの?笑

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    1. 蓮見さん
      若いからこそ出来る冒険ですよね(笑)
      今回の登場人物はフィクションで
      実在する人物とは関係ありません(笑)

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  2. さぁ!レナちゃん イタリア出発ですね✩︎⡱
    イタリアのシェフ!…
    私も、ガブさん?かと (笑)

    "ピアノの音色"から?
    展開に ワクワクですねヽ(・∀・)

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    1. yumeさん
      やっと、舞台がイタリアへ移りました
      ここまで長かったです(笑)
      イタリアのシェフは自分の実体験を基にしてますが
      実際の人物とは関係ありません

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