ここは、ツッキー君のボクシングジムです
ツッキー君は、ライバルのヨッキー君や世界チャンピョンに勝つために
必死に練習を重ねていました
「お~い!
ツッキー、新しい新人がジムに入って来たんだけど、
練習試合でスパーリングしてくれるかい?」
「良いですよ」
ツッキー君は、自分の実力とこれまでの練習の成果が試せる良い機会だと思い
新人の選手との練習試合をOKしました
「よ~し! それじゃ、ゴングを鳴らすからな
新人は、思いっきり戦わないとすぐにやられてしまうからな」
カーン!とゴングが鳴りました
ツッキー君は、相手が新人なので、
相手のパンチが来たら、横に避けて
さらに、足を使って、相手の後ろに回りこんで・・・
でも、後ろから攻撃したら反則だから
やっぱり、横に逃げてすぐにパンチを顔に・・・
っていきなり顔はかわいそうだから、
お腹に軽くパンチを入れようかな?
なんて考えていました
すると、予想通り
新人のパンチが飛んで来ました
「よーし! このパンチを避けて・・」
ボカッ!
カン!カン!カン!
「わぁ~! 倒れたぞ
とりあえず、頭に水をかけろ!」
「大変だ! なんでこんな事になったんだ!」
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次の日、ヨッキー君も
自分のボクシングジムで練習をしていました
「お~い! ヨッキー! 大変だ!」
「どうしたの?」
「聞いて驚くなよ!
なんと、この前、お前と引き分けたツッキーが
ボクシングを始めたばかりの新人に負けたんだよ!」
「えっ!
その新人さんって、めちゃくちゃ強いんだね」
「そうだと思うだろ?
でも、ツッキー意外のやつと戦うと
簡単に負けてしまうから
結局、一番弱いのがツッキーってなっているんだよ
それに、その新人に負けてから、
ツッキーは、他のボクサーと戦っても勝てなくなって
引退を考えているそうだよ」
「引退だって!
この間、僕と戦ったばかりなのに
そんな急に・・
とにかく、一度、ツッキー君の所に行ってくるよ」
ヨッキーは、ツッキが心配になって
隣町のツッキーの所に行きました
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「ツッキー君、どうしたの?」
「あぁ、ヨッキーか?
知っているんだろう
ボクシングを始めたばかりの新人に負けたんだよ」
「ツッキー君だって、
この前のボクシングの大会の時は、
ボクシング始めたばかりだったんだろう?
その新人さんも、それなりの実力があったんじゃないの?」
「そうなら良いんだけど
試合をして負けたのは、僕だけなんだよ
他の、人達は簡単にその新人には勝つんだよ」
「えっ!
たまたま、その時は調子が悪くて負けたんじゃないの?」
「違うよ、それから、また何度も試合をしたんだけど、必ず負けるんだ
それに、今までは勝っていた人との試合でも勝てなくなっちゃったんだ
もう、ボクシングを辞めようと思っているんだ」
「僕とこの間の試合後に言った
また試合をしてくれるって約束はどうなったの?」
「ゴメン・・」
「そんなツッキー、元気を出してよ」
「そうだ!
それなら、ボクシングの試合を見に行かない?
丁度、この前試合をした、ゴリさんとキングさんの試合があるんだ」
ツッキーは、嫌がっていましたが、
結局、ヨッキーが無理矢理誘い
2人はボクシングの試合を見に行きました
「今日は勝てよ、ゴリさん!」
「キング様~~!」
会場は既に盛り上がっていました
試合は、ゴリさんが最初は勢いに乗って
かなり優勢に進めていましたが、
結局、最後はキングのアッパーカットが決まり
キングの勝利で試合が終わりました
「どうだった、ツッキー君?」
「凄いね、あんな試合が出来るなんて羨ましいよ
ちょっと、体を動かしたくなったよ」
「それじゃ、これからちょっと試合をしない?」
「う~ん?
でも・・・」
ここでも、ヨッキーは、
無理矢理ボクシングジムにツッキーを連れて行きました
「それじゃ、あんまりやる気が無いから
実際にパンチを当てない
寸止めのマスボクシングで勝負しようよ」
「うん
ツッキー君が戦ってくれるならそれでOKだよ」
カーン!
とゴングが鳴って、
村のボクシング大会以来の2人の試合が始まりました
「ヨッキーは、また右ストレートを打ってくるだろうから
それを左に避けて・・
いや、逆に右に避けるっていうのもアリかな?」
とツッキーが考えていると
ヨッキーのパンチが飛んで来ました
バチン!
寸止めのはずのパンチが、
何とツッキーに当たってしまいました
「あっ!
ゴメン!」
「大丈夫! それより続きをしよう!」
「ダメだ! ダメだ!」
と部屋の奥の方で声がしました
「ちょっと、このジムに用事があったから、来て見たんじゃが、
そこのツッキーという者はダメじゃ」
「えっ、あなたはあの時の・・・」
そこに居たのは、
以前、ヨッキーがいじめっ子を退治したときに、
アドバイスを貰ったおじいさんでした
「それより、何で僕のボクシングがダメなんだよ!」
ダメと言われたツッキー君は、おじいさんに対して怒っています
「それは、お前さんが試合中に、色々考えすぎなんじゃ
確かに、考えるのも悪くは無いが、
もう少し、シンプルに、相手のパンチを避けたり
こっちからパンチを出したりした方がお前さんには合っている気がするぞい」
「何で、僕が試合中にそんな事を考えているって分かるの?」
「動きで何となくな
それより、わしが見ているから
あと1ラウンド試合をしてみてくれんか?」
そんな風に言われ
2人は、また試合をやり直しました
今度は、ツッキー君は、何も考えずに
無我夢中でボクシングをしました
すると、今までの動きとは違い
ヨッキーのパンチを次々に避けてしまいました
「凄いよ、ツッキー君
この前のボクシング大会の時より
数倍動きが早くて、僕のパンチなんて全然当たる気がしなかったよ」
「そう、それで良いんだ
まだ、お前さん達には、色々考えるボクシングなんて早い!
これからも、無我夢中で何事もやっていると
きっと良い結果が出ると思うぞ
それじゃ、わしは眠いので、これで帰る」
と、おじいさんは帰って行きました
それから、ツッキー君は、
ボクシングの試合の時は、何も考えずに
無我夢中で、自分が出来る最高のボクシングをするようになりました
すると、これまで負けたのが嘘のように
新人の選手や、他の選手にも勝つようになりました
「よーし!
これで、完全復活だ!
この前は、ヨッキーとあんまり試合が出来なかったけど
今度戦う時は、もっと強いツッキーの姿を見せるから
待っててね、ヨッキー!」
9 件のコメント:
こんにちは。
いつも、コメント有難う御座います。
ツッキー君物語ですね。
また感動てきな話ですね。
ヨッキー君は、相変わらず優しいキャラですね。
ツッキー君も、新たな展開ですね。
そして、おじいさんですよ。
いいキャラですね。
美味しいところを、持って行きますね。
今度がまた楽しみになりました。
次回も期待しますね。
>ランスロットさん
今回は、ライバルのツッキー君の話なんですよ
ちょっとスランプになった所を書いてみました
このおじいさん、実は考えている事があるんですが、
それは、この後のお楽しみです(笑)
こんにちは。
コメント有難う御座います。
おじいさんは、やっぱり何かあるのですね。
次回がすごく楽しみです。
こんにちは♪
今回は、ツッキー君、負のパラライスに入ってしまいましたね。
でも、おじさんの助言から、自分なりに悟り・・・
「自分が出来る最高のボクシング」が、楽しめるようになり(*゚▽゚*)拍手デス♪
ヨッキー君は、心優しいですねwww
素敵な物語です♪
PS☆ 負のパラライスではなく!(^^;)
負のスパイラルでしたぁ。。。ごめんなさいm(._.)m
>yumeさん
ツッキー君は、天才だったので、
スランプにハマるとどうなるのか気になって書いて見ました
ヨッキー君は、やっぱり優しいですよね(笑)
>ランスロットさん
おじいさんの活躍をお楽しみに(笑)
こんにちは~
素晴らしいお話をありがとうござします。
誰にでもスランプと言うのはあるものです。
天才肌のツッキーにもスランプが。。。
謎の老人の言葉で見事に立ち直り
これからの活躍が期待できますね。(#^.^#)
>勘太さん
天才肌だけに、スランプになった時に
影響が大きいんでしょうね
次の話は、また少し違う話になります(笑)
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