ゴリさん物語

今日は、ボクシング大会の日です
でも、この話は、まだヨッキー君やツッキー君が
ボクシングを始める前に行なわれた大会です




「ゴリさん、今日も勝ってくれよ～」

「うぉ～、ゴリさん、あんたに憧れているぜ～」

今日も会場の人気は、ゴリさんがトップです
しかし、ゴリさんには、悩みがありました

「キャー、キング様～」

「キング様、私と結婚して～」

それは、会場に居る女性客は、
ほとんどライオンのキングを応援しています

それに比べ、ゴリさんのファンは、
男ばっかりです

「何で？俺は、女性に人気が無いのかな？
ルックスだって、キングに負けて無いと思うんだけどな？

最近は、試合中も応援の声が気になって
集中出来ないもんな」

ゴリさんは、これまで世界チャンピョンに一番近い選手と言われていたんですが、
最近は、応援の悩みがあり、実力を出せないでいました

「はぁ～
今日も試合があるけど、
あんまり乗り気がしないなぁ～」

ゴリさんが悩んでいると、
試合が始まると若手が呼びに来ました

「ゴリさんそろそろ出番ですよ
それより、ゴリさん
入口の前に、綺麗な女性が立ってましたよ
きっと、あの人もキングの応援に来たんでしょうね

でも、ゴリさんは、そんな軟派な人じゃ無いから
女性の応援なんていらないですよね
実は僕も、ゴリさんに憧れてボクシング初めたんですよ」

と良いながら、若手のボクサーは、
ゴリさんの悩みなんて関係無さそうに話をしていました

「やっぱり、綺麗な人は
みんなキングの応援なんだなぁ～
そんな女性が応援してくれたら、
俺も頑張って試合をするんだけどなぁ～」

ゴリさんは、ブツブツ文句を言いながら会場に向かって行きました

会場の前には、若手が話をしていた、
綺麗な女性が立っていました

その女性の前を通ると、なんと驚いた事に、
女性がゴリさんに話しかけて来ました

「あ、あのぉ～
私、ゴリさんのファンなんです
今からの試合、応援するので頑張ってください」
と、頬を赤くしながら女性が言いました

「えっ？
本当に、俺のファンなの？
嘘じゃ無いよね？」

「当たり前じゃ無いですか！
確かに、私の友達は、全員キングのファンなんですが、
私は、ゴリさん一筋ですよ！
試合が終わってからで良いので
サインをもらえますか？」

「もちろん
それじゃ、さっさと相手をＫＯしてくるからな！」

ゴリさんは、上機嫌でリングに上がりました

「ゴリさ～ん！ごりさ～ん！」

「うぉ～、ゴリ！
今日は勝てよ！」

相変わらず、ゴリさんの応援は、男性の野太い声ばかりですが、
ゴリさんが会場を見渡すと
さっきの女性が、一生懸命応援しているのが見えました
遠くの方に座っているので、何と言っているのか分かりませんが、
ゴリさんには、ちゃんと応援の声が聞こえました

「よ～し！、今日はいつもより気合の入り方が違うぜ！
そうか！
今までは、沢山の応援が欲しいと思っていたけど
たった一人でも、俺の事を真剣に応援してくれる人がいれば頑張れるんだ！」

ゴリさんは、いつも以上に今日の試合は頑張ろうと決めました

そして、ゴングが鳴りました

カーン！

～～　おわり　～～


今回は、サブキャラのゴリさんをメインに書いてみましたが
いかがでしたか？

ところで、ツッキー君物語のほかにも書いている小説で
ガブリエルの冒険という話があるんですが、
それが、電子書籍で読めるようになりました
Kindleでも読めるみたいなのでダウンロードして読んでみてください

ただ、最初の第1話は無料ですが、
次からはお金がかかるようにしました
お金を払っても読みたいって人だけダウンロードしてくださいね（笑）