2014/04/01

Rさんとお花見

今回のRさんのお話は、
ブロ友の勘太さんがステキなイラストを描いてくださったので
それに合わせてお話を書いてみました

桜の花びらが綺麗だったので、
Rさん達がお花見に行く話しです

それでは、早速どうぞ!


この作品はフィクションです。
実在の人物、団体、事件などにはいっさい
関係ありません


「Rさん!
突然ですが、オーストラリアにお花見に行きませんか?」

「何よ!ガブ
ほんと、突然ね
でも、オーストラリア?
オーストラリアに桜って咲いているの?
オーストラリアって言ったら
ザッハトルテやウィーン少年歌劇団でしょう
桜とは全然結びつかないけど……」

「Rさん
それは、オーストリアでしょう
僕が言っているのは、オーストラリアです!
コアラとかオペラハウスの国ですよ!
って、これに似たやりとり以前もしませんでしたか?」

「分かっているわよ
ブーメランとかのオーストラリアでしょう
冗談で言っているんじゃない
とにかく、オーストリアでもオーストラリアでも
どっちでも良いけど、桜があるの?」

「オーストラリアには、桜の名所どころか
日本庭園もあるらしいですよ
そこで、年に一度、桜祭りが行われるらしいです
きっと、出店も沢山出ていると思いますよ
ねぇ、行きましょうよ」

「う~ん?
そうね、海外の桜祭りって気になるし
それより、出店に行って美味しい物が食べたいわね
よ~し!
怪盗R一味、全員集合よ!」

数分後には、
怪盗R一味が全員揃い
そこには、何故か
捕まえ隊の姿もありました

「ちょっと、何で捕まえ隊が居るの?」

「まぁまぁ、良いじゃないか
我々もお花見と聞いては黙っちゃ居られない
しかし、手ぶらじゃ悪いと思ったから
お酒を沢山持って来たからね」

「最近、捕まえ隊と一緒に行動する事が多い気がするけど…
お酒を持って来てくれたなら、仕方ないわね
一緒に花見に行きましょうか
それじゃ、いつもの様にyumeさんお願い」

「今回は、yumeの魔法もパワーアップしてますよ
桜の花びら達よ、私達をオーストラリアに運んでね
マジカ・ソーニョー!」

yumeさんが魔法を唱えると
杖から桜吹雪が吹き荒れて
全員を包みこみました
気がつくと、桜の花びらに乗って
風に吹かれて移動していました……



………
………

桜の花びらに乗って
風に吹かれて移動したら、
オーストラリアに着くのに
何時間、いや、何日かかるか分からないので
今回は、数分で着いた事にして下さいねw

「さぁ、着きましたよ
桜祭りは、カウラという場所で行われているので
皆さん、先に行っててください
僕は、お花見に必要な宴会用の料理を調達して来ますね」

しかし、ガブが料理を調達して
カウラに行ってみると…

「ちょっと、ガブ!
これは、一体どういう事よ!」

「えっ?
Rさん、一体何に怒っているんですか?
ちゃんと、食事の他にデザートも買って来ましたよ」

「ガブ!
周りを見て見なさいよ!」

見渡してみると
桜祭りどころか
桜の花は全然咲いていませんでした


カウラ (トリップアドバイザー提供)


カウラ (トリップアドバイザー提供)

「あっ!
しまった!
オーストラリアは、南半球にあって
日本と季節が逆だった!
と、言う事は、オーストラリアでは今は秋なんだ!」

「コラァ~!
ガブ!
ここまで来た責任を取りなさい!」

「うわぁ~
Rさん、ごめんなさい」

おわり

補足情報

今回は、オーストラリアが舞台でしたが、
どうしてオーストラリアにこんな日本庭園や桜があるのかというと
悲しい事件が背景にあります

1944年、世界第二次大戦のさなか
この地域には、戦争の捕虜の収容所がありました

この収容所には、主に日本人とイタリア人が収容されていました
なんと、こんな所にも日本とイタリアが繋がっていました

そんな捕虜収容所から、日本人が大脱走をします
その数なんと、500人以上の日本人が一気に脱獄しようとします

残念ながら、200名近くの方が亡くなってしまいます

オーストラリア政府は、日本人捕虜に対して
出来る限りの「おもてなし」?をしていたんですが、
どうして、脱走したのか分からないと言ったそうです

理由としては、戦時中の日本の考え方ですよね
「生きて、捕虜の辱めを受けず」
って事があります

捕虜になるくらいなら、死んだほうがマシ!って
戦時中の間違った考え方ですよね

そんな、嫌な事件があった土地なんですが、
その脱走した日本人の方をオーストラリア政府が
墓地を作ってくれて、埋葬してくださいました

その墓地の近くに、そんな日本人を忘れない為に
カウラ日本庭園が造られたそうです

今では、日本とオーストラリアの友好を表す為に
慰霊祭が毎年行なわれているみたいです

そんな、カウラ日本庭園ですが、
今回の小説では出なかった
桜の花が咲いている風景がコチラです


カウラ (トリップアドバイザー提供)



カウラ (トリップアドバイザー提供)


カウラ (トリップアドバイザー提供)

9 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

本当に日本庭園だ。。。
そんな悲しいいわれがあるんだ。。

花びらに乗ってもあっという間に
移動出来るのね
さすがyumeマジックo(^_^)o

まゆみさん さんのコメント...

こんばんは。
南半球なのに今頃桜?って思いながら読んでいましたが・・・

日本はドイツ、イタリアと同盟国でしたものね。
オーストラリア人は日本人に対して「おもてなし」をしていて、
さらに慰霊祭までしてくれていたんですね。
自分がそんな日本人の一人なのにそんなことを
何も知らなかったなんて・・
教えてくださってありがとうございます。

なこ さんのコメント...

昨日は外出してて此処にも来られなかったのですが、エイプリルフールのイタリア行きにはビックリでしたよ~
羨ましいなぁ~の気持ちで読んでいたのに最後に「やられたー!」(笑)

りょうちゃん一行は今度はオーストラリアですか。
これも最後のオチが面白かった!
勘太さんのサクラの花びらに乗って飛んでるイラストは夢一杯でステキでしたね。

yume さんのコメント...

ガブリエルさん ご無沙汰で~す♪
相変わらず、楽しいお話ですね(〃'▽'〃)
花びらに乗って...瞬間移動で!
しかし、エイプリルフールの出来事でサクラ残念(笑
でも、とっても素敵な庭園ですね*(^o^)/*
サクラの花びらに乗って行ってみたくなります♪
...先程、どこかの?でコメント見て飛んできました
夢のあるお話楽しかったですyo(*゚▽゚*)

匿名 さんのコメント...

Rでした

iPhoneだと匿名に
なっちゃって(ーー;)

Gabriel. さんのコメント...

Rさん
言わなくても分かってましたよw
ほんと、日本庭園は綺麗ですが、過去が悲しいですよね

しかし、iPhoneとかiPadでコメントするのは大変ですよね
(このBloggerさんに関して)
やっぱり、Googleさんと相性が悪いのかな?(笑)

Gabriel. さんのコメント...

まゆみさん
一応、形は捕虜でしたが、野球をして遊んだり
食事もオーストラリア人があまり食べない魚を出したりしていたそうです
そんなある程度の自由があったのに脱走した事が分からなかったらしいです
悲しい出来事ですが、でも今は友好国として素敵な関係になってますよね

Gabriel. さんのコメント...

なこさん
エイプリルフールで嘘でも良いのでイタリアに行きたかったんですよね
記事を読んでいるとそれなりに行った気になったり出来ますからね騙してすいません(笑)

勘太さんのイラストからステキな話が誕生しました(笑)

Gabriel. さんのコメント...

yumeさん
やっぱり、yumeさんの魔法があると
世界中どこにでも行けますね(笑)
勘太さんのイラストにも感謝ですね