2014/08/25

Rさんの甲子園

今日は、甲子園の高校野球の決勝戦でしたね

三重県代表の三重高校と
大坂県代表の大坂桐蔭の試合でした

かなり白熱した試合で
最後は、大坂桐蔭が優勝しましたね

そんな高校野球を見て
我らがRさんも野球熱が出てきたみたいです(笑)

今回は、そんなお話を書いてみました

野球が好きな人も、嫌いな人も楽しめるように書いたつもりなので
良かったら読んでくださいね

それでは、どうぞ!


この作品はフィクションです。
実在の人物、団体、事件などにはいっさい
関係ありません

カキーン!
打った!
これは間違いなくホームランだ!
⚫️⚫️高校がなんとまさかの逆転サヨナラ勝ちです!

「はぁー」

「あれっ?
Rさん、高校野球を見ながら
ため息ついてどうしたんですか?」

「あっ! ガブ!
私もあんな風に甲子園のマウンドに立ってみたいなぁって思ってね」

「えっ!
Rさんが甲子園ですか?
無理無理、絶対無理ですよ
だって、女性は高校野球が出来ないんですから
それに、Rさんは野球少女っていうより
野球おばさ…あっ!
えーっと…
そうそう、Rさんは二十歳で
高校も卒業した後だから無理ですよ
エヘヘッ」

「そんな事無いわよ!
確かに高校野球は出来ないかもしれないけど
普通の野球くらいは出来るわよ!
ガブ!
あなたがメンバーと対戦相手を探して来なさい!
みんなで野球大会をするわよ!」

「えっ!
なんで僕がメンバー集めをしないといけないんですか?」

「さっき、私の事を
野球おばさんって行ったバツよ!」

「あっ!
聞こえていたんですね
分かりました
じゃぁ、なんとかしてメンバーを集めてみますよ」

と、言うことで
急遽、Rさん主催の第一回野球大会が開かれる事になりました

メンバーは、
Rさんチームは
いつもの怪盗Rのメンバーです

対戦相手は、
これまたいつもの
怪盗R捕まえ隊のみなさんです

1回の表の攻撃は
捕まえ隊の攻撃から始まります

マウンドに立つピッチャーは
もちろん、Rさんです

「ところで、Rさん?
ピッチャーはやった事あるんですか?」

「このボールを投げたら良いんでしょう!
ガブ! あなたはキャッチャーなんだから
黙って私の球を受ければ良いのよ!」

「分かりましたよ
ちゃんとストライクを投げてくださいね」

「ハイ、ハイ
ホラ!もういいから早く向こうに行きなさいよ
………
………
………
チョット!
捕まえ隊の最初のバッターは誰?
バッターボックスに誰も居ないじゃない!」

「あれっ?
1番バッターは、心姫さんなのに
どこに行ったのかなぁ〜」

「隊長!
心姫さんなら、
野球のユニフォームより
チアリーダーの衣装の方が可愛いって言って
向こうで応援してますよ」

「えーっ!
と、とにかく衣装はそのままでいいから
バッターボックスに立つ様に言って来てください
早くしないと、Rさんが怒りで爆発しちゃいますよ」

と、言うことで
心姫さんは、チアリーダーの衣装のままで
バッターボックスに立ちました
そして、Rさんが最初の一球を投げました

ボール!

「ちょっと!
何で、いまのがボールなの!
ストライクじゃないの!
まぁ、いいわ
次はストライクを投げるわよ!」

ボール!

「えっ!
ふぅー
気を取り直して……」

ボール!

「今のはギリギリストライクでしょう!
あの審判はどこに目を付けているのかしら?」

キャッチャーのガブからアドバイスが飛んで来ました
「Rさん!
リラックスして投げて下さいね」

「ガブに言われ無くても分かっているわよ
まったく、ブツブツ、ブツブツ」

Rさんが第四球を投げました

ボール!
フォアボール!

結局、Rさんはフォアボールを出してしまい
先頭バッターを一塁に歩かせてしまいました

全然ストライクが入らないので
慌ててガブがマウンドに向かいます

「ちょっとRさん!
肩の力を抜いてリラックスして投げてくださいよ
球の走りは悪くないですよ」

「だから!わかってるって言ってるでしょう!
ガブは黙って私の球を受けていたら良いのよ!」

「分かりましたよ
それより、次のバッターは
送りバントをしてくるかもしれないので注意してくださいね」

「ハイ、ハイ!」

続いて、二番バッターのまゆみさんがバッターボックスに立ちました

ガブの予想通りに
まゆみさんは送りバントをして来ました
ボールは、ピッチャー方向に転がって行きましたが
なんと!Rさんがボールを掴み損ねる痛恨のエラーをしてしまいました
結果、ノーアウト、一・二塁になってしまいました

「Rさん!
なにやってるんですか!
今のボールだったら、二塁をアウトに出来たのに」

「うるさいわね!
今のは、ガブのサインが悪いんでしょう!」

「えーっ!」

「まったく、誰が野球をやろう!
なんて言い出したのかしら?
はぁー、もう辞めたいわ」

「そんな!
Rさんが言い出したんでしょう!
最後まで責任持ってやってくださいよ
とにかく、ストライクになるボールを投げてくださいよ!」

「ガブはさっきから、うるさいわね
私だってストライクを投げたいけど
審判がボールって言うから仕方ないじゃ無い
あっ!そうだ!
次のボールは、わざとガブにぶつけちゃいましょう!」

三番バッターが打席に入り
最初のボールをRさんが投げました!

ストライク!

「えっ?」

「Rさん!
今の感じで良いですよ!
さぁ、ドンドン投げてくださいよ!」

なんと、
ガブにぶつけようと思って投げたボールが
凄い勢いでストライクになりました
Rさんは、おかげでコツを掴み
3、4、5番のクリーンナップを三者三振に収めました

続いて、Rさんチームの攻撃です
しかし、ファーストの守備に付いた
相手の選手を見て、Rさんが怒り出しました

「ちょっと!
あの一塁の守備をしてるのは何なの?
ワタやんさん! 説明してよ!」

「捕まえ隊メンバーの殿君ですよ
何か問題でも?」

「問題でも?って
殿君は猫じゃない!
いくら頭が良くても野球なんて出来るわけないじゃないの!」

「そんな事言われても
殿君も大事な隊員の一人ですよ
それに、捕まえ隊は、隊員不足だし
ほら"猫の手も借りたい"って言うじゃないですか!
おっ!上手いこと言うたで!」

「全然、上手くありません!」

Rさんが怒っていると
ガブが制しに入りました

「まぁ、まぁRさん落ち着いて
Rさんも言ってたじゃないですか
殿君が頭が良くても野球なんて出来るわけが無いって
こっちのチームが有利になるんですから良いじないですか?」

「うーん?
そうね、それじゃそれでいいわ
うちの一番バッターはガブでしょう!
早く打席に入りなさいよ!
狙いは、ファーストの殿君だからね」

相手のピッチャーは、ワタやんさんです
第一球をガブに向かって投げました!

ガブは、狙い通りに
一塁側に鋭い打球を打ちました!

「やった!
初ヒット!」

アウト!

「えっ! 何で?」

何と!
ファーストの殿君が
ボールに飛びついてナイスキャッチを魅せました

殿君は、猫の敏捷さを活かして
素晴らしいプレーをしました

「見たか!
殿君の日頃からネズミ捕りで鍛えた俊敏さを!」

捕まえ隊のまゆみさんやワタやんさんは大喜びです

その後も、殿君のファインプレーに阻まれ
Rさんチームは得点を上げる事は出来ませんでした

2回の表の攻撃は、
ドンドン調子を上げて来たRさんの投球に
相手チームが何も出来なくて終わりました
しかし、その裏のRさんチームの攻撃も
何の見せ場も無く終わりました

しかし、その裏のRさんチームも
ランナーを出しながら
ピッチャーのワタやんさんの巧みな投球術の前に
0点で終わりました

3回の表の攻撃は、
ワタやんチームの9番バッター
殿君の出番からです

「ちょっと!
殿君もバッターボックスに立つの?」

「当たり前ですよ
我々の貴重な戦力なんですから!
さぁ! Rさん!
早く投球を始めてください!」

ワタやんさんは、Rさんに投げるように言いますが、
殿君がバッターボックスに立つと
なんと、ほとんどストライクゾーンがありませんでした

「どこに投げたらストライクになるのよ!
まったく、相変わらず卑怯なんだから!」

「何を言っているんですか!
ちゃんと、野球のルートに従ってプレーしてますよ
殿君の打席だってストライクゾーンはありますよ
まぁ、猫の額ほどですけどね
おっ!これまた上手い事言うたった!」

「だから!全然上手く無い!」

Rさんは、諦めて殿君にボールを投げましたが
予想通りのフォアボールになりました

「Rさん! ドンマイ! ドンマイ!
次のバッターから抑えて行きましょう!
フォアボールの事は忘れてください!」

ガブが声をかけて
Rさんを落ち着かせますが、
なんと!
次の心姫さんの打席の一球目で
殿君が盗塁を仕掛けました

ガブが慌てて2塁に送球しますが、
殿君の素早さには勝てずに余裕でセーフになりました

ワタやんチームは、
心姫さんにバントをさせて
殿君を3塁に送り
次のバッターのまゆみさんが
見事に外野フライを打って
犠牲フライで殿君がホームに戻り
先制点はワタやんチームが取りました

その裏のRさんチームの攻撃ですが
先制点を取られたショックから
チグハグな攻撃になってしまい
またまた、0点で終わってしまいました

その後は、
Rさん、ワタやんさんの二人のピッチャーが
大活躍して敵チームに点を与えない投球で
最後の最終回裏のRさんチームの攻撃になりました

しかし、流石に一人で9回まで投げたワタやんさんに
疲れが見えて来ました

ツーアウトを取ったまでは良かったんですが、
その後、ヒットやフォアボールで
最終回、ツーアウト、満塁
ヒットやフォアボールでも同点という場面で
バッターはRさんに回って来ました

「Rさん!頑張って下さいね!
ヒットで同点!
ホームランならサヨナラ勝ちですよ!」

「さぁ!ワタやん!
かかって来なさい!
今のワタやんさんのボールなら簡単に打てるわよ!」

「タ、タイム!
ピッチャー交代!
ピッチャー、ワタやんに代わって
ライアン投手!」

ワタやんさんは自分の限界を感じたのか
自分からピッチャーの交代を申し込みました
しかし、ライアン投手って誰なんでしょうね?

「あーっ! Rさん!
あのピッチャーは、
アメリカのメジャーリーグで活躍するライアン投手ですよ!
あんな隠し球を持っているなんて!
でも、試合の前に人手不足って言ってたのに!
なんで最初から出さなかったんでしょうね?」

「うるさい!
こっちにも色々事情があるんだよ!
メジャーリーガーだから契約にうるさいし
一球ボールを投げるごとに
かなりの金額が必要なんだよ!
出来れば使いたくなかった選手だけど
ここまでのピンチになってしまったら仕方が無い
ライアン投手! 頼みますよ!」

「OK!OK!
サンシンデ、オワラセマース」

改めて、
ピッチャー、ライアン投手
バッターRさんで試合の再開です

ピッチャーライアン投手
第一球を振りかぶって投げた!

「きゃーっ」

なんと!
Rさんも驚くスピードでキャッチャーミットにボールが収まりました

「なに!
全然、ボールが見えなかった!
あんな球打てるわけ無いじゃない!
「Rさん!
そんな事言わないで頑張って打ってくださいよ!」

ライアン投手が次の球を投げました!
ズドーン!
怖いくらいのスピードでボールが飛んで来て
今度もRさんは手が出ませんでした!

「やっぱり無理よ!
見えない物を打てるはずないでしょう!」

「あっ! そうだ!
タイムお願いします!」

ガブがタイムを取って
Rさんの元へアドバイスを送りに行きます

「なによ!ガブ!
アドバイスを貰っても打てるわけないでしょう!
ボールが見えないんだから!」

「それが、ボールが見えるようになる方法があるんですよ
えっとですね
飛んでくるボールをお菓子だと思ってください
すると、Rさんなら見えると思いますよ」

「そんな
私がいくらお菓子好きだからと言って
そんな事でボールが見えるはずないでしょう!
まぁ、でもダメもとでやってみる価値はあるかもね
さぁ!ライアン投手!
私に次のボールを投げなさい!」

試合再開で
ライアン投手が次のボールを投げました!
投げたボールは、
ストライクゾーンから外れてボールになりました

「Rさん!
どうですか?
ちゃんと見えました?」

「見えたわ!
ボールをお菓子だと思うと
ちゃんと見えるようになったわ!
さぁ!来なさい!」

「ソンナコトデ
ワタシノボールガ
ウテルハズ、アリマセン
ツギノボールガサイゴデース!」

ライアン投手が、
次のボールを投げると
ボールはストライクゾーンの真ん中に飛んで来ました

「ど真ん中ね
ちゃんと私には見えているわよ!」

Rさん!
打ってください!

「よし!
このタイミングでバットを振れば!」

………
………
………

ズドーン!
ストライック!
バッターアウト!
試合終了!

「えっ? Rさん?」

Rさんは、ボールが見えていたにもかかわらず
結局、バットを振ることも無くアウトになってしまいました

「ちょっと!
Rさん!
ボールが見えていたなら
なんでバットを振らないんですか!
バットに当たったら何が起こるか分からなかったのに!」

「えっ?
だって、ボールがお菓子に見えたから
お菓子をバットで打つなんて私には出来ないわ!」

「エーーーッ!」

おわり

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

いかがでしたか?
野球の話なんて始めて書いたので
途中でなんか訳が分からなくなりつつありましたが、
なんとか最後まで書けました(笑)

実は、別の話としてRさんチームが
最終回に勝っていて
Rさんが抑えのマウンドに立つ
ってバージョンも考えてました

それは、
最後は、ツーアウト満塁の場面で
お菓子に釣られてボークをして点が入って負けてしまうってオチでした(笑)

まぁ、どちらにしても負けてしまうRさんチームでした(笑)








14 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

きゃー!
面白かったわよ
結局お菓子で負けたけど笑

実は中学のソフトボール大会で
ピッチャーやった*\(^o^)/*R

yume さんのコメント...

Rさん、お菓子だと打てない~と!最後、ハラハラ予感的中でした(^_-)-☆

今回、殿君!大活躍ですね~殿君も選手のひとりで、
色んな場面を想像すると楽しかったですよ~☆
心姫さんのチアガールのバッターもww

発想が面白いですね~☆

しばいつん さんのコメント...

こんばんは。殿君大活躍ですね。
ボールをお菓子に見立ててっていうの
Rさんらしいっちゃあ、らしいですね。
Rさんなら、お菓子を打つよりかぶりついちゃいますね。

なこ さんのコメント...

アハハ・・ 面白かった!
野球のルールあまり分からないけれど
ガブさんのお話楽しかったわ。
ほのぼの気分になりましたよ~

Gabriel. さんのコメント...

Rさん
中学時代のピッチャーがここで役立ちましたね(笑)
多分、負けたけど最後は全員で宴会をしていると思いますよ

Gabriel. さんのコメント...

yumeさん
Rさんはお菓子が大事なので打てないですよね(笑)
今回のMVPは殿君なんですよね
まさか、あんなに活躍するとはビックリですよね(笑)

Gabriel. さんのコメント...

しばいつんさん
さすがに剛速球なので、かぶりつくのは危険ですね(笑)
まぁ、最後は負けたけど楽しい大会だったと思います

Gabriel. さんのコメント...

なこさん
ルールが分からなくても楽しめたなら良かったです
ルールとかあるのでどうかな?とは思っていたんですよ(笑)
でもRさんのお話らしい感じは出たと思うので良かったと思います

心姫 さんのコメント...

ピンクレディーのサウスポーみたいなユニホームなら、
喜んで着るのに~。
殿君の活躍が素晴らしい~!!

Gabriel. さんのコメント...

心姫さん
最近は、ファッション的にも可愛らしいユニフォームも沢山ありますからね
心姫さんが「着たい!」ってユニフォームもあるかもしれませんね(笑)
今回のMVPは殿君でした(笑)

まゆみさん さんのコメント...

面白かった~\(^o^)/
殿君、大活躍でしたね~MVPでしたか。
まゆみさんも犠牲フライで殿君をホームへ!
ナイスコンビネーションでしたね。
次回も期待してまーす。

蓮見 さんのコメント...

相変らずのどたばた全開ですね~(*^▽^*)
心姫さん。塁上でUVサングラスかけて 日焼け止めを塗っていそうー♪
Rさんもひらひら布のついたおっきな帽子だったりして♪
なんたって日焼けが怖いお年頃ですもの

Gabriel. さんのコメント...

まゆみさん
さすが、殿君とまゆみさんのコンビですよね
今回の試合の唯一の点数はこれだけです(笑)
次回も殿君が活躍するんでしょうかね?

Gabriel. さんのコメント...

蓮見さん
そうですね、炎天下なので日焼けとか気をつけないとダメですね(笑)
実際にRさん達が試合をしたら、
それぞれ好きな格好をしてプレーするかもしれませんね(笑)