2013/08/26

ガブリエルの冒険(シチリア編)

今回のガブリエルの冒険は、
イタリアの南にある大きな島
シチリア島を舞台に繰り広げられます

今回は、太郎とガブリエルの他にも
これまで小説に書いた登場人物が登場します

出来れば、以前書いた小説を読んで貰った方が楽しめると思いますが、
まぁ、今回の小説単体でも楽しめるようには書いたつもりです

ただ、今回、登場人物が増えたせいで、
かなり話が長くなってしまいました
それを踏まえた上で読んで貰えると嬉しいです

今回も写真を沢山乗せたので
そちらも楽しんでくださいね

それでは、ガブリエルの冒険(シチリア編)を楽しんでください



~~~~~~~~~~~~~~

ここは、天使達が暮らす天界です
今日も天使達は忙しく仕事をしています

「大変!大変!
何で、こんなに仕事があるんだろう?」

沢山の天使が、忙しく天界を走り回っていました

しかし、一人だけのんびりしている天使が居ました

「おい!ガブリエル!
お前、仕事終わったのかよ!」

「もちろん、終わったさ
何か、今日は調子が良くて、すぐに終わっちゃったよ」

「それじゃ、僕の仕事手伝ってよ!」

「え~っ!
嫌だよ
自分の分は終わったのに、また仕事なんてしたくないよ」

「そんな事言わないで、
そうだ!
僕のおやつをあげるから」

「えっ! おやつ
それじゃ、どうしようかな?・・」

ガブリエルは、結局、お菓子に釣られて
他の天使の仕事を手伝う事にしました

「ところで、何をすればいいの?」

「この荷物を運んで欲しいんだ」

「荷物?
荷物を何処に運ぶの?」

「人間達が暮らす、人間界だよ
ただ、あて先が、きちんと書かれて無い物だから
その届け先を探すのが大変なんだよ」

「それで、オイラが手伝う荷物のあて先は何処なの?」

「ガブリエルは、この荷物を頼むよ
イタリア宛だから、ガブリエルにピッタリだろう

え~~っと、あて先の名前は
アントニオさんだよ」

「イタリアにアントニオさんなんて沢山いるんじゃないの?」

「それを探すのが大変だから、困っているんじゃないか
僕が届けないといけない荷物も、日本の鈴木さん宛てになっているんだけど
日本に鈴木さんって何人ていうか何万人もいるかもしれないのに・・
はぁ~

ただ、そのアントニオさん宛ての荷物は、
もう少し詳しい住所が書いてあるから
探しやすいと思うよ」

「それに、アントニオさんって沢山いるのに、
間違った人に渡しちゃったらどうするの?」

「その心配は要らないよ
本人の近くに行くと、
荷物が光って教えてくれるし
本人にしか触れないから
間違えて渡すって事は無いよ

それより、僕は忙しいから、もう行くよ
その荷物、頼んだからね!」

「チェッ
お菓子に釣られて、何かめちゃくちゃ大変な仕事を請けてしまったなぁ~
でも、イタリアだから何とかなるかな?
また、太郎に相談してみよう」

ガブリエルは、仕方なく
荷物を持って、人間界に降りて行きました

ミラノの写真
ミラノ (トリップアドバイザー提供)

そして、ここは、その太郎が暮らす人間界です

えっ!
イタリア中の人の中から
たった一人のアントニオさんを探すの?
て、言うか無理なんじゃないの

ガブリエルから話を聞いた太郎も
無理だと思いました

「大丈夫だよ
イタリア中じゃなくて
少しは情報もあるんだよ

荷物には、もう少し詳しい住所もあって
イタリアのシチリア島ってかいてあるんだ」

「シチリアだって!
ガブリエル、ここはミラノだよ
シチリアまでどうやって行くの?

言っておくけど
僕は、シチリアまでの旅費なんて出せないよ」

「大丈夫、
行き方に関しては、オイラに考えがあるんだ」

そう言ってガブリエルは太郎に旅行の準備をするように言いました

その3時間後には
不思議と太郎はシチリア行きの飛行機の中にいました

~~~~~~~~~~

なんと、ガブリエルと太郎は、
自家用ジェットでシチリアに向かっていました

「ちょっと、何で私があなた達をシチリア島まで送らないといけないの?」

「だって、シチリアに行く為に電車を使うわけにはいかないし
飛行機を使うお金も無かったから仕方が無かったんだよ」

「ねえ、ねえ、ガブリエル
この女の子は誰なの?」

太郎は、訳が分からないまま飛行機に乗せられていて、
ガブリエルに色々聞く余裕がありませんでしたが、
ようやく、この女の子が誰なのか
何で飛行機に乗れるのかようやく聞く事が出来ました

「えっとね
アンナって名前なんだけど
以前、オイラが助けた事がある女の子なんだけど、
凄いお金持ちの家に住んでいるんだよ」

「そうなんだ
でも、自家用の飛行機を持っていて、
それに乗せてくれるなんて凄いね」

「何を言っているの?
私がバカンスで、丁度シチリアに行くから乗せていってあげているのよ
ところで、何でシチリアに行きたいの?」

太郎とガブリエルは、荷物を運ぶ為にシチリアに行かないといけないという事をアンナに伝えました

「面白そう!
だったら、私も一緒にその人を探してあげるわ」

「え~っ!
大丈夫だよ、太郎がいるから2人でちゃんと探せるよ」

「何よ!
私が邪魔だって言うの?」

「そんな事は無いけど・・・」

「いいわ!
私を連れて行かないなら、
飛行機をココで降りてよ!」

「えっ?
まだシチリアに着いて無いよ
それに、空の上で降りれる訳無いじゃないか?」

「パラシュートがあるじゃない
それに、ローマの上辺りまで来たから
半分くらいは進んでから良かったじゃない」

「分かったよ
こんな所で降りれないよ
それじゃ、探すのを手伝ってよ」

結局、3人で荷物を運ぶ事になりました


シチリア島の写真
シチリア島 (トリップアドバイザー提供)

カターニャの写真
カターニャ (トリップアドバイザー提供)

ようやく、シチリア島が見えて来ました

「やっと着いたね
でも、南の島だからかなぁ~
日差しが強い感じがするね
ところで、
ガブリエル、何処から探すか検討は付いているの?」

「オイラ、前にシチリア島には来た事があるんだよね
知っているおじさんもいるから、そこに行ってみようと思うんだ」

「何を言っているの?
まずは、私の荷物を別荘に持って行かないと
それじゃ、タオルミーナって所に行くわよ
誰が、ここまで飛行機で乗せてきたと思っているの?」

結局、アンナに強く言われて
太郎とガブリエルは最初はタオルミーナに行く事になりました


タオルミーナの写真
タオルミーナ (トリップアドバイザー提供)

「すごく綺麗な所だね」

「当たり前じゃ無い
ここは、ヨーロッパ中からセレブが集まる
避暑地なのよ」

タオルミーナの写真
タオルミーナ (トリップアドバイザー提供)

「とにかく、荷物を置いたら出発しようか?」

ガブリエルは、早く自分の仕事を終わらせたいので
急いで、次の目的地に行きたくて仕方が無かったのですが、

「何を言っているの
今日は、長旅で疲れたから
ここで一泊しましょう
お腹も空いたし何かたべたいわ」

「えっ!
どうするの
ガブリエル?」

「出来れば、早く出発したいんだけどなぁ~」

ぐ~っ!

しかし、その時に、ガブリエルのお腹が鳴ってしまいました

「ヘヘッ
確かに疲れたし
もう、暗くなるから今日はここに泊まろうか
おいらもお腹が空いたしね」

結局、太郎もガブリエルも自分の空腹には勝てませんでした

「じゃぁ、決まりね
安心しなさい
あなた達が寝れる部屋もあるし
晩ご飯は、一流シェフの料理よ

まずは、色んな前菜の盛り合わせね」

Granducaの写真
Granduca (トリップアドバイザー提供)

「さすが、うちのシェフが作る料理は最高ね

次のパスタは何かしら?」

Trattoria Catania Ruffianaの写真
Trattoria Catania Ruffiana (トリップアドバイザー提供)

「これは、ペンネのパスタのソースは
ノルマ風パスタね
オペラの名作のノルマから付いた名前なのよ
別名をパスタシチリアーナっていうくらい
シチリアに来たら必ず食べないといけないパスタなのよ

さて、メインは何かしら?
カジキマグロのソテーね
この地域では、カジキマグロが良く採れて、
食卓に並ぶ事が多いみたいね」

Trattoria Don Ciccioの写真
Trattoria Don Ciccio (トリップアドバイザー提供)

「最後は、チョコレートのアイスクリームみたいね」

Granducaの写真
Granduca (トリップアドバイザー提供)

「どうだった?
2人とも満足したかしら?」

「うん
美味しかったよ
でも、アンナは料理の事に詳しいね
色んな情報が聞けてビックリだよ」

3人とも、料理に満足して
明日からの荷物の配達に向けて
ぐっすり休む事にしました

12 件のコメント:

しばいつん さんのコメント...

こんばんは。
申し訳なく、初めて読みました。
読み応え、ありますね。そんでもって写真綺麗ですね。
日本とは比べ物にならないくらい、海が透き通っていて。
ガブリエルさん、天使なのにオイラって・・・。
続き、楽しみです。

匿名 さんのコメント...

お料理の写真や綺麗な海の写真♪
いいわね〜( ´ ▽ ` )ノ

お菓子に釣られて私も手伝いそうに
なったわ
あぶない
あぶない

りょうちゃんでした

inali さんのコメント...

タオルミーナきれいだなー、カジキマグロのソテー食べてみたいわ…

心姫 さんのコメント...

あぁ、おいしそう~。
景色もきれいですね。
ホント、イタリアって絵になるわぁ。

cm8 さんのコメント...

こんにちは
カジキマグロソテーにチョコレートアイス
食べたいです
写真のタオルミーナですが、
透き通って綺麗ですね

ランスロット さんのコメント...

こんばんは。

ガブリエルは、お菓子につられるとは、
なんとなく、情けない感じですね。

今回は、アンナに至れり尽くせりですね。
ちゃんと、荷物運べるのでしょうかね。
次回が楽しみです。

Gabriel. さんのコメント...

しばいつんさん
初めてでしたか?
お話は気に入ってもらえましたかね?

ガブリエルは、一番最初の登場の時に、
太郎が「僕」って話すので
区別する為に「オイラ」って言い出しました(笑)
でも、今はそれが良い感じになっていると思います

Gabriel. さんのコメント...

りょうちゃんさん
え~っ!
手伝ってくれないんですか?(笑)

今回は、きちんと写真たっぷりですよ(笑)

Gabriel. さんのコメント...

inaliさん
色々、海はありますが、タオルミーナの海は最高ですね(笑)
カジキマグロのソテーは、シンプルな味付けなんですが、
とっても美味しいですよ

Gabriel. さんのコメント...

心姫さん
景色は綺麗ですよね
今回は、出来る限り、シチリア島を満喫していただきますよ(笑)

Gabriel. さんのコメント...

cm8さん
今回は、料理も景色も最高ですよね
タオルミーナに行くと、両方いっぺんに楽しめますよ
ただ、高級リゾート地なので、価格がけっこうしますけどね(笑)

Gabriel. さんのコメント...

ランスロットさん
ガブリエルって、お菓子に釣られるようなヤツなんですよ(笑)
でも、ちゃんと仕事はしてくれると思うんですけどね

さぁ、これからの話の続きも楽しんでくださいね