2015/08/27

ガブリエルの冒険(ミラノ万博)その2

さて、昨日のお話しの続きです

食の祭典であるミラノ万博のチーズが消えてしまい
その犯人が悪魔だという事がわかり
天使のガブリエル、太郎、アンナの三人は
教会の神父様からある情報を手に入れます

まぁ、詳しくは、昨日の「ミラノ万博その1」を読んでくださいね(笑)

それでは、その続きをどうぞ!





神父様が教えてくださった
チーズの聖人が居る場所は
コモ湖でした

コモ湖とは、ミラノから北に約40キロ行った所に位置する湖で
昔から貴族の別荘などがある避暑地になってます

ガブリエル、太郎、アンナの三人は
早速、コモ湖に行く準備をしていましたが
そこに、ガブリエルとは別の天使がやって来ました

「おーい!ガブリエル!
こんな所で油を売って無いで
悪魔を懲らしめる手伝いをしてくれよ」

「違うよ!サボっている訳じゃないよ
その悪魔退治に役立つ情報をゲットしたんだよ」

「本当か!
でも、こっちも人手が足りないんだよ
早くしないと、もっと被害が拡大してしまうんだ!」

「うーん
……
……
……
ごめん!太郎、アンナ!
オイラ、悪魔の動きをなんとかして止めるから
その間に、コモ湖に行って聖人を連れて来てくれないか?」

「うん!分かったよ
アンナもそれで良いよね?」

「なんで、私が天使の手伝いなんかしないといけないのよ!
まぁ、いいわ
無事に悪魔を退治したら
一ヶ月位はチーズ食べ放題が出来る様に神様に伝えてよね」

「ありがとう
太郎、アンナ!
それじゃ、聖人の方は頼んだよ」

そう言ってガブリエルは空高く飛んで行きました

「さて、アンナ!
僕たちもコモ湖に急ごう!
ここからなら、ミラノ中央駅から電車で行くのが一番速いかな?
それともバスの方が良いかな?」

「電車やバスよりもっと良い方法があるわよ
ちょっとここで待ってなさい
すぐに戻って来るから!」

そう言ってアンナは何処かに消えてしまいました
そして、数分後には
真っ赤なスポーツカーに乗って太郎の前に現れました

「えっ?アンナ、これは?」

「アルファロメオよ
イタリアを代表するスポーツカーのひとつじゃない」

「いや、そういう事じゃなくて
このアルファロメオをどうするの?」

「どうするの?
じゃないわよ!
これでコモ湖に行くのよ!
パパの車なんだけど無理を言って借りたんだから
それより、太郎!あなた運転出来るわよね
コモ湖まで道は教えてあげるから運転よろしくね」

「えーっ!
一応、何かあったら困ると思って国際免許証は持って来たけど
イタリアで運転するのは初めてなんだよ」

「大丈夫!大丈夫!
日本もイタリアもアクセル踏めば走るんだから」

アンナは助手席に乗り込み
太郎は運転席に座りました
しかし、数分経っても
太郎はブツブツ言っているだけで
車が動き出す気配が一向にありません

えーっと
ウインカーとワイパーの位置が逆になって
道は左じゃなくて右側を走って……

助手席に黙って座っていたアンナでしたが
だんだんと我慢が出来なくなって
「あーっ!
もう良いわよ!
私が運転するから代わりなさい!」

「えっ?
ごめん、ごめん
なんか緊張しちゃって
悪いけどお願いするよ
あっ!でも安全運転でお願い……」

太郎が言葉を言い終わる前に
二人が乗ったアルファロメオは
猛スピードで走り出しました

一方、悪魔を足止めする為に
他の天使と合流したガブリエルですが
悪魔の力の前にほとんど何も出来ない状態でした

「くそっ!
結界を張って足止めしようとしているけど
悪魔の力が強すぎてすぐに結界が破られてしまう」

何か新しい作戦を考えようと思ったガブリエルですが
ふと、遠くの方にある広場が目に入りました

「そうだ! みんな!
オイラが囮になって悪魔をあの広場におびき寄せるから
悪魔が広場に入った瞬間に結界を張ってくれないか?」

他の天使たちは、ガブリエルが何をしたいのか分かりませんでしたが
他に策も無いのでガブリエルの言う通りにしました

「おーい おーい 悪魔!
こっちだよ!こっち!」

ガブリエルは、悪魔の意識を自分に向けて
徐々におびき寄せる事に成功しましたが
しかし、あと一歩という所で
悪魔の強烈な攻撃を受けて吹っ飛んでしまいました

吹っ飛んだガブリエルに
続けて悪魔の攻撃が繰り出されようとした瞬間でした
急に悪魔の動きが止まってしまいました

吹き飛んだガブリエルを追いかけて
悪魔が広場に入り込んだのです
その瞬間を狙って他の天使たちが結界を貼り
悪魔を動けなくしたのでした



「ふぅ 危なかった みんなありがとう
ここは、ミラノのドゥーモ広場
ミラノで一番の教会がある広場で
つまり、ここは聖なる力が一番強い広場って事になるんだ
これで、しばらくは悪魔の動きを止めれるはずだけど
オイラ達、天使の力も無限にある訳じゃないから
早く、悪魔を退治しないと
その為には、太郎とアンナに頑張って貰わないと……」

その太郎とアンナは
ようやくコモ湖に到着しました



「やっと着いたわね
意外と速かったわね」

「何が"速かったわね"だよ!
途中、高級スポーツカーを何台も抜いて
あーっ、怖かった」

「なによ!
向こうの車が遅かったから抜いたんじゃない
それより、早くチーズの聖人を探すわよ」

「探すってどこを探せば良いのかな?
コモ湖ってめちゃくちゃ広い湖だよ」

「何を言ってるの
私たちは聖人を探すんだから
教会をしらみつぶしに探せば見つかるわよ」

しかし、教会に行って
神父さんに話しを聞いても
全然情報が集まりませんでした

「全然見つからないじゃない!
まったく、この広いコモ湖で一人の聖人を探すなんて無茶だったんだわ」

「うーん?
ほんと、全然ダメだね
しかも、チーズの聖人っていうだけで
名前もきちんと聞かなかったからね
ちょっと、アンナ
あそこのバールで一休みしようよ」

二人は近くにあった
バールに入り休憩する事にしました

「これからどうするのよ!
教会以外に心当たりはないわよ
やっぱり、チーズ食べ放題に釣られて簡単に引き受けるんじゃなかったわ」

「何を言ってるんだよ アンナ!
友達のガブリエルが困っているんだから
協力するのは当たり前だろう!」

「だから! 協力してるじゃない!
車の運転もやったし
教会を探そうって提案したのも私じゃない!
だったら、太郎がこれからどうするか決めなさいよ!」

「おいおい
騒ぐなら、店の外でやってくれよ」

太郎とアンナが騒いでいると
お店の人が来て注意されてしまいました

「そうだ!
おじさん、チーズの聖人って知りませんか?」

「教会の神父さんも知らないのに
ここの人が知ってるわけがないじゃないの」

アンナはお店の人は知らないと決めつけていましたが
おじさんから返って来た答えは意外な言葉でした

「チーズの聖人?
ああ、知ってるよ
うちのおじいさんがチーズ職人で
チーズ職人の仲間内では大切な存在だからね」

「えっ!
お、おじさん、どこに行ったらその聖人に会えますか?」

「聖人に会うって?
聖人は亡くなった人が成れる聖職の事だぞ
実際に会えるわけないだろう
うーん? でも、
このコモ湖で亡くなられたって事だから
コモ湖のほとりにでも行けば良いんじゃないかな?」

「そうか! おじさんありがとう!」

おじさんのアドバイスを参考に
太郎とアンナは急いで湖のほとりに行きました

そして、おじさんから聞いていた聖人の名前を呼びました

「チーズの聖人、サン・ルーチョさん
今、ミラノが大変な事になっているんです
どうか力を貸してくれませんか?
お願いします!」

すると、不思議な事に
太郎とアンナの周りの空気が変化していくのを感じました
そして、湖の表面が光り出して
その光の中から1人の老人が現れました



「誰じゃ、ワシを呼ぶのは?」

「あっ!
チーズの聖人、サン・ルーチョさんですか?
実は今……」

太郎が尋ねると
老人は頷き
太郎の言葉を制しました

「いかにも、ワシはチーズの聖人じゃ
そして、現在、ミラノで起こっている出来事の事も知っておる」

「じゃぁ、僕達の力になってください」

「いや、それは無理じゃ」

「はぁ〜! 何言ってるの?
わざわざ、ミラノからコモ湖まで来たのよ!
いくら聖人だからといって
許してもらえると思ったら大間違いよ!」

「まぁ、まぁ
アンナ、落ち着いて、落ち着いて
それは、どういう事ですか?
アンナの言う通り
ミラノから来たんです
理由だけでも教えていただけませんか?」

「うむ 理由は簡単じゃ
ワシを見てわかる通り
何の力も持たない老人じゃ
今のワシでは、悪魔を退ける様な力がないのじゃ
本当にわざわざ、ミラノから来てくれたのに
すまなかったのぉ〜」

「そうですか
しかし、何か悪魔を退治するヒントくらいありませんか?
なんでも良いんです」

「んん〜
ワシに出来る事と言えば
チーズの知識くらいしか無いんじゃが……
……
……
そうじゃ!
あのチーズを使えば
もしかするともしかするかもしれん」

「えっ!
何か、凄いチーズがあるんですか?」

「うむ
サルデーニャ島に伝わる
伝説のチーズを使えばあるいは…」

「はぁ〜
またまた、何言ってるの!
ここからサルデーニャ島まで
どれだけ離れていると思ってるの!
しかも、サルデーニャ島に行く為には
飛行機か船しか交通手段が無いのよ
今から行って、サルデーニャ島に着く頃には
イタリア中のチーズが無くなっているわよ!」

「まぁまぁ、お嬢さん、慌てなさるな
ワシを誰だと思っておるのじゃ
チーズの聖人じゃぞ
悪魔は退治出来んが
世界中のどこのチーズだろうが
ここに持って来てみせよう」

そう言うと
サン・ルーチョさんの手が光り出し
いつの間にか、その手の中にチーズが現れました

「さぁ!
これを持って行くのじゃ
このチーズがどれだけの効果があるかわからんが
きっと良い結果が出ると信じておるぞ
それでは、さらばじゃ!」

ふと、気がつくと
太郎の手にはチーズが乗っていて
さっきまで目の前にいた老人の姿は消えてしまっていました

二人が車に乗り込み
いざ、ミラノへ出発しようとすると
頭の中に声が聞こえて来ました

「太郎、アンナ
そっちはどんな感じ?」

「あっ! その声はガブリエル!
大丈夫、順調だよ!
聖人を見つけて悪魔を退治する為にチーズを貰ったよ」

「それは良かった
でも、オイラ達があんまり大丈夫じゃ無いんだよね
悪魔を封じる為に力を出しているんだけど
そろそろ、その天使の力も無くなりそうなんだ
今、悪魔はミラノのドゥーモ広場に縛り付けているから
出来るだけ急いで持って来てよ
うっ! ゴメン
こうやってテレパシーで会話するのも
天使の力を使っているんだ
それじゃ、頼んだよ」

最後の方のガブリエルの声は聞き取りにくい感じで
消えていってしまいました

「仕方が無いわね、まったく
それじゃ、急いで帰るわよ太郎!」

「うん!
あっ!
でも、出来れば安全運転でぇ〜〜〜!」

太郎の言葉も最後の方は
車のスピードでかき消されてしまいました


つづく
ガブリエルの冒険(ミラノ万博)その3

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

はい、今日はここまで(笑)

今回のお話しで
自分の夢だったイタリアのスポーツカーの
アルファロメオに乗る夢が叶いました(笑)

現実の自分自身が乗れないので
代わりに太郎に運転させたかったんですが
なぜか、そこはアンナに運転席を取られてしまいましたけどね(笑)

いちおう、明日が最終話なので
よかったら、また明日も読みに来てくださいね



2 件のコメント:

  1. えーーーー!
    ここで続くなの~ズルイ~
    チーズでなにが起こるの!
    あ~早く読みたいっ!

    アルファロメオ
    やっぱりねーそんな気がした(笑い)

    返信削除
    返信
    1. 蓮見さん
      すいません、めちゃくちゃ引っ張ってしまいました(笑)
      チーズで何かが起こるのではなくて
      チーズ自体に秘密があるんですよ
      アルファロメオは、実際に乗れないので
      話の主人公だけでも乗せてあげました(笑)

      削除