2013/10/01

怪盗Rさん・イタリアへ

この間書いた、怪盗Rさんの続編です
順番で言うと、ハワイ編が先なんでしょうが、
やっぱり、イタリアの方が話を書きやすかったので、
イタリア編になりました(笑)

ちょっと、今回色々詰め込みすぎました
もう少し、他の話に分けても良かったかなぁ~とか思っています

それに、副会長のワタやんさん
かなり、おとぼけキャラになってしまいました
なんか怒られそうです
ワタやんさんすいませんでした

とにかく、怪盗Rさん、イタリア編です
楽しんでくださいね

この作品はフィクションです。
実在の人物、団体、事件などにはいっさい
関係ありません



ここは、イタリア
なんと、怪盗R一味は、日頃の疲れを取るために
イタリアに研修会という慰安旅行に来ていました

イタリアの観光地を回る研修会です
ミラノやヴェネチア、ピザ等の観光地を巡りながら
イタリアを堪能した怪盗Rさん一味でした


そして、今日は、ローマに到着しました

昼間は、みんなでコロッセオやバチカン市国
それに、真実の口などを見学しました



そして、夜は、みなさんお待ちかねの豪華ディナーで宴会です

しかし、この宴会に事件が待っていました

「日頃の感謝を込めて、
かんぱ~い!」

「あれっ?
これって?
Rさん!
何でワインじゃなくてぶどうジュースなんですか?」

「仕方無いでしょう!
予算の都合上、ワインは無理だったんだから」

「あっ!
それじゃ、ワインを盗んで来たらいいんじゃないですか?」

「それは名案ね
早速、一番高いワインを売っているお店に予告状を書きましょう」



  • 明日、夕方6時にお店で一番高くて、美味しいワインをいただきにまいります

怪盗Rより

「えっ?
明日って今から盗みに行くんじゃないんですか?」

「あたりまえでしょう!
怪盗Rは必ず予告状を事前に出してから盗みをする
紳士的な泥棒なのよ」

「紳士的な泥棒って・・・
泥棒に、紳士も何もないと思うけどなぁ~」

「何か言ったぁ~」

「あっ
すいません、何にも無いです
ごめんなさい」

「バカ!
Rさんが怒ったら怖いんだぞ!
ちゃんと、Rさんの顔を立てるのが、
われわれRさん一味なんだから」

「はい
新入りな者でそのあたりがよく分かってなかったです」

「ガブ!」

「はい
Rさん、何でしょう!」

「それじゃぁ、ひとっ飛び
この予告状をワインを売っているお店に届けておいて」

「わっかりました!」

「それじゃ、明日に備えて今日はもう寝るわよ」

「えっ?
宴会は?」

「だから、宴会は明日するのよ
それに、夜更かしはお肌に悪いのよ」

「宴会って乾杯しかしてないよな?
それに、時間もまだ、全然早いのに・・・」

「何か言ったぁ~」



「いいえ!
よーし!
みんな明日に備えてもう寝よう!」

そして、次の日

「Rさん、何処かお出かけですか?」

「今からターゲットの様子を見てくるわ
下調べをしないと成功しないからね」

「誰か!
バイクに乗せてって!」



一方、こちらはそのワインが売っているお店です

「まさか、うちに怪盗Rから予告状が届くなんて
しかし、偶然、捕まえ隊の皆さんもイタリアに来られていたなんて、
私は幸せです」

「そうでしょうとも
わたくし、ワタやんが必ずお店のワインを守って見せますよ
それじゃ、早速警備の為に
お店の外と中を見させて貰ってよろしいですか?」


ワタやんがお店の外側を見回りしていると
向こうから以外な人物がやって来ました

「あれっ?
じぇじぇじぇ!
ビックリした!
もしかして、ピアノの先生じゃないですか?」



「あっ
確か、怪盗Rの警備をされている
ワタやんさんでしたよね」

「覚えていて下さったんですか~
しかし、こんなローマで出会えるなんて
運命を感じてしまいますねぇ~
ところで、先生は観光ですか?」

「まぁ、そんな感じですわ
ワタやんさんはどうしてここに?」

「それが、ローマでも怪盗Rの予告状が届きましてね
それが、このお店からワインを盗むそうなんですよ」

「あらっ
イタリアまで来てお仕事ですか
それは、悪い事しちゃったわね」

「何をおっしゃるんですか
先生は何にも悪くないじゃないですか
それに、先生に会えるなんて思ってなかったですからね
怪盗R様々ですよぉ~」

「まぁ、
それは良かったわぁ~
ところで、隊長さんの仕事ぶりを見てみたいんですが
構わないかしら?」

「もちろんですよ!」

「ちょっと、ちょっと
隊長!
さすがに部外者に情報を教えるのはダメじゃないですか」

「いいの、いいの
捕まえ隊は、随時隊員募集中なんだから
それに、こんな美人な先生が入団してくれたらみんな嬉しいだろう」

「それは、そうですけど・・・」

「さぁ、先生こちらにどうぞ
今からワインが置いてある地下室に行くんですよ
本場のワインセラーなんて滅多に見れないですよぉ~」

「へえ~っ
ワインって地下室に保存してあるのね」

「地下室だと、気温も安定していて
ワインの保存に最適みたいですよ」

「ところで、隊長さん
警備ってどの様にされるの?」

「そうですね
まず、お店の入り口と勝手口に
隊員を配備します
まぁ、ワインを盗む為には、
お店に入らないとダメですからね
もう、これだけで怪盗Rはワインを盗む事は出来ませんよ


それに実は、もう一つ作戦があるんです
さすがに、この作戦だけは教えられないですけどね

絶対に怪盗Rにはワインを盗めませんよ

こにワタやん、いや、
ワタさんが怪盗Rには渡さん!」

・・・・・
・・・・・
・・・・・

「あれっ?
えっとですね
名前のワタさんと渡さんが掛かっているんですよ」

・・・・・

「あのっ
わたし、そろそろおいとましますね」

「先生、もうお帰りですか?
この後、ちょっとお茶でも」

「ごめんなさい
わたし、これから大事な用事があるもので」

「そうですか
それじゃぁ、仕方ないですね
また、会える事を楽しみにしてますよ」

「そうですね、きっとすぐに会えると思いますわよ
ウフフッ」

そして、怪盗Rさんが宿泊しているホテルでは、
一味がRさんの帰りを待っていました

「Rさん、お帰りなさい
現場はどうでした?」

「また、あの捕まえ隊が居たわ
イタリアまで来て、会えるなんてビックリよ
でも、相手の事が分かっているから作戦も立てやすいはずよ
それじゃ、今回の作戦を考えましょう!」

「だから、僕がコッチに行って・・・」

「ダメよ!
その間、私はどうしたら良いの?
それより、こうした方がいいと思うんだけど・・・」

作戦会議から約2時間
ようやく、作戦が決まりました

「よ~し
みんな、これで作戦は完璧だわ
最後の隊長の秘密の作戦が気になるけど、
まぁ、最悪の事も考えているから大丈夫でしょう

予告時間まで、あと1時間ね
みんな、持ち場に行って!

今日こそ!
宴会をするわよ!」

オー!

一方、捕まえ隊の方ですが、
こちらも、隊員全員が配置に付きました

「さぁ!
みんな、今日こそ怪盗Rを捕まえよう!
そろそろ、予告時間の6時になるぞ
気合入れろよ!」

その捕まえ隊ですが、
勝手口を警備する2人が文句を言っていました

「まったく、イタリアまで来て、
怪盗Rに狙われるなんて、散々だよね」

「そうそう、全然観光とか出来なかったよぉ~」

実は、その様子を
怪盗Rさんが、隣の屋根の上から眺めていました

「やっぱり、狙いはあそこね
それじゃ、作戦開始ね
女性達に連絡をお願い」

「分かりました
それじゃ、作戦開始です
お願いします!」

すると、道の向こうから、
美女が2人歩いて来ました

「おい、見ろよ!
綺麗な人達が歩いてくるぞ」

「ほんとだ!」

「あの?
すいません」

「えっ?
僕達ですか?」

「日本の方ですよね」

「は、はい」

「ちょっと、道に迷ってしまって、
ホテルに戻りたいんですが、
どう行ったらいいか分からなくなっちゃったんです」

「何というホテルですか?」

「〇〇ホテルなんです」

「あっ、それなら、僕らが泊まっているホテルと同じですよ」

「そうなんですか
で、どう行ったらいいんですか?」

「ここからだったら、道が入り組んでいて教えづらいですね
それに、これから日が落ちて、暗くなるので、
女性だけでは危険ですよ
今から、僕が案内しますよ」

「おい!
何でお前が案内するんだよ!
お前は、警備をしてろよ
あっ、
僕が一緒に行きますよ」

「何だって
僕に最初に道を聞いてくれたんだぞ
案内するのは、僕の役目だ!」

「あの・・・
すいません
ご迷惑だったでょうか?」

「いいえ
そんな事無いですよ」

「それなら、お2人で案内してもらえませんか?
私達も2人だし、何かバランスが取れそうな気がしません?」

「そうですね
それは良い考えですね」

「おい!
警備はどうするんだ!」

「大丈夫だよ、ここからホテルまで
5分くらいだから、往復10分、
帰りを急いで帰って来たら7分くらいで戻ってこれるよ
もう少し、予告時間まであるから大丈夫
それか、お前が一人で警備するか?」

「えっ・・
うん、大丈夫だよな
7分くらい
さっと行って、帰って来たら問題ないよね
さぁ、それじゃ、案内しますよ
コチラです」

「いやぁ~
しかし、奇遇ですね
こんな美人が、僕らと同じホテルに泊まっているなんて、
そうだ、今夜、仕事が終わったら一緒に飲みませんか?」

「そうですよ
ちょっとくらいいいでしょう?」

「う~ん?
私達もちょっと用事があるんですよね、
でも、考えておきますね」

「やった~!」

そんな会話をしながら、
4人は、ワインのお店から離れていきました

「Rさん、
第1段階作戦完了です」

「さすが、怪盗R一味の美人達ね
それじゃ、いよいよ、お店に突入するわよ

Nさんは、このままここで情報を随時伝えてください」

「ラジャー」

「さぁ、ここがお店の裏口ね
まずは、侵入する前に
作戦を第2段階に進めないとね
それじゃ、残りのみんなお願い」

「ラジャー!」

すると、
閉店間際のワインショップに
沢山のお客さんが現れました

「いやぁ~
店長さん
この不景気にこんなにお客さんが来るなんて羨ましいですなぁ~」

「普段は、そんな事ないんだけどなぁ
閉店間際だから、いつもはワインの管理の時間なんですけどね
従業員全員で対処しないと間に合いませんよ」

「ちょっと待ってください
いつもは、この時間はワインの管理をされているんですか?」

「そうですよ
地下室で売れたワインの在庫管理などをしているんです」

「しまった!」

「あっ!
隊長!どちらに行かれるんですか?」

「お前たちは、ここの警備を頼む」

ワタやんさんは、急いでワインが保存してある
地下室に走りました

すると、予想通り
怪盗Rがワインを盗む途中でした

「そこまでだ
怪盗R」

「あらっ
隊長さん
もう少しゆっくりされても良かったのに
でも、こんなに早く来るなんてさすが隊長さんね」

「そんな事を言ってられるのもここまでだ
地下室の入り口はここだけ
もう逃げられないぞ
怪盗R、いつ捕まるの?

今でしょう!

・・・・・
・・・・・

「隊長さん
残業ながら、今は捕まらないですわよ」

「なんだって」

「ガブ!
お願い!」

「了解」

パチッ

「うわぁっ
何だ何だ
急に真っ暗になったぞ」

「慌てないで隊長さん
電気を消しただけだから
地下室だから、電気を消すと何にも見えなくなるでしょう
それじゃぁ、今度は日本で会いましょうね
バイバイ、隊長さん」

「くそっ
待て
どこに行った!」

結局、ワタやんさんの警備も虚しく
今回も怪盗Rに華麗に盗まれてしまいました

「Rさんやりましたね
これで、ようやく宴会が出来ますよ」

「今日は、みんなご苦労様
お陰でワインも手に入った事だし
今日は朝まで楽しみましょう」

オー!

それじゃぁ、
かんぱ~い

・・・・・・
・・・・・・

「あれっ?
Rさん
これってぶどうジュースですよ」

「どうして?
ちゃんとワインを確認して盗んだはずなのに」

一方、捕まえ隊の宴会場では

「さすが隊長ですね
ワインの中身をぶどうジュースに変えるなんて」

「そうだろう
このワタやん最後の作戦が
中身すり替え作戦だ!

捕まえる事はできなかったけど
怪盗Rに一泡吹かせる事ができたな

やられたらやり返す、10倍返しだ

わぁ~、さすが隊長だ!

またまた、こちらは怪盗Rさんの宴会場です

「まさか
あの隊長の最後の作戦が
こんな単純な事だったなんて
あ~っもう悔しい
今日の宴会は中止よ
もう寝るわよ」

「えっ!
でも、もうぶどうジュースでもOKじゃないですか?」

「ダメよ
むしゃくしゃした時は
寝る事が一番よ」

「あっ!
Rさん
隣の宴会場に招待されたんですけど
一緒にどうですか?
ぜひ、皆さん御一緒にって」

「さぁ、みんな
隣の宴会場に乗り込むわよ」

「Rさん切り替え早っ!」

「隊長!
今日知り合った女性の方達の中に
あのピアノの先生もいらっしゃるみたいですよ」

「何!
ピアノの先生も宴会に来てくれるのか
よ~しみんな
ご丁寧に
お・も・て・な・し
するんだぞ」

結局、最後は
怪盗も捕まえ隊も一緒に朝まで盛り上がったみたいでした

おわり

P.S
日本に帰った捕まえ隊の事務所には
勝手に中身を入れ替えたワインと
ぶどうジュースの請求書が届いていました



18 件のコメント:

らくこ♪ さんのコメント...

こんばんはぁ~~♪

なんか明るくて楽しいお話だったよ~~^^
退屈しないで読めたぁ~~♪
展開が早くて、良かった。
しかし よく ちゃんとまとめるもんだなぁ~~って感心しちゃったよぉ。

心姫 さんのコメント...

ちょっとちょっと!
捕まえ隊が女に弱すぎる~!!
日本に帰ったら、私のほうきでお尻ペンペンですね。

ロッソビアンコ さんのコメント...

こんばんは
ボナセーラです^-^

おや~みなさん~
イタリア慰安旅行ですか~
今の時事流行語満載
この後の宴会も
そうとう~このうっぷんを
倍返ししたようだと
想像につきますね^ロ^

匿名 さんのコメント...

よくおもいつくね

もう笑いながらよんでたよ

一緒に宴会したのね
Rさんは相手のことわかってるけど♪

怪盗Rより

副会長のワタやん さんのコメント...

また やられましたね~
美人と 飲み隊! に なってますね・・・・
ウチの隊も 美人が 揃ってるのに・・・
よ~し 美人に 慣れるために 
もう一度 研修だ! って どこに 行きましょ~?

リンクありがとうございます。
おとぼけな ブログですけど
こちらも させて頂きま~す。

Gabriel. さんのコメント...

らくこ♪さん
本当は、真面目な話が書きたいんですけどね
何故か、コメディタッチになってしまうんですよね(笑)

Gabriel. さんのコメント...

心姫さん
捕まえ隊は、女性に弱いわけじゃ無いですよ
美人に弱いんです(笑)
日本に帰ってからのお仕置きが怖いですね(笑)

Gabriel. さんのコメント...

ロッソビアンコさん
倍返しって言葉だけ入れる予定だったんですけどね
何故か、他の言葉も入ってしまいました(笑)
さすがに、アベノミクスは入りませんでした(笑)

Gabriel. さんのコメント...

怪盗Rさん
だって、考えて書いてないですもん
怪盗GABとして、隣で見てきた光景を書いているだけですよ(笑)
やっぱり、最後はみんなで宴会ですよね

Gabriel. さんのコメント...

副会長のワタやんさん
ワタやんさんが活躍してしまうと、
怪盗Rが捕まってしまいますからね
そうなると、話が終わってしまいます(笑)

まぁ、今回、倍返し出来たので、我慢してください
次の研修は何処でしょうね?

ランスロット さんのコメント...

おはようございます。

今回も笑わせてもらいました。
絵と、文字がかなりマッチしていて良かったです。

所々に、流行りの言葉も入れたのもグットですね。

最後のオチまであるとは、すごいです。
次回作はあるのかな。

yume さんのコメント...

おはようございま~す♪

ワクワクさせて貰い、、このストーリー楽しかったです(*^ー^)ノ♪

ガブリエルさんの発想には参りましたyo~凄いなぁ!

夢もあり、いい展開です ((o(^∇^)o)) もう、続きはないの?かなぁ...面白い(笑

Gabriel. さんのコメント...

ランスロットさん
勘太さんのイラストが元になっているので、
ピッタリマッチしますよね
なんと、今日も続編を書いてしまいました(笑)

Gabriel. さんのコメント...

yumeさん
続きありますよ(笑)
今日書いたショートストーリもありますが、
ハワイを舞台にした話も書きたいですしね
もう少し、Rさん人気に便乗したいと思います(笑)

cm8 さんのコメント...

ワインがぶどうジュースになる展開は
面白いし発想がよく出来ていますね
最後はみんなで宴会っていうのも楽しいですね

Gabriel. さんのコメント...

cm8さん
さすが、捕まえ隊ですよね
ワインをジュースに変えるなんて(笑)

やっぱり、イタリアに行ったら、みんなで宴会したいですもんね

蓮見 さんのコメント...

こんばんは 前回に負けないの面白さとテンポのよさ♪
とにかく あっかるくて かわいいんですよねーお話が
舞台がイタリアのせいかしら?
それに随所に流行語がはいってて 脱線しないでよくまとめられましたね
さすがです(パチパチパチ)笑

Gabriel. さんのコメント...

蓮見さん
やっぱり、舞台がイタリアなので、
かなり力を入れてしまいました(笑)
流行語は、倍返しだけの予定だったんですが、
書いていて、面白くなりすぎて、入れてしまいました(笑)