2014/12/22

ガブリエルの冒険(天使の歌声)後編

どうも! ガブリエルです

今日は昨日の物語の続きです

良かったら、昨日の記事から先に読んでくださいね

簡単にあらすじを書くと
世界中から音楽や歌声が消えてしまいます
なんと、その原因は、悪魔の仕業でした

天使のガブリエルは、悪魔が居るローマへと向かいます
アンナとその友人のセシルもガブリエルを追ってローマへと向かいました


アンナとセシルが
電車に飛び乗り、ローマへ向かっている
その頃ローマでは

「いたぞ! あっちだ!」
「待てー!」
「コラー、逃げるな!」

沢山の天使達が悪魔を追いかけまわしていましたが
なかなか捕まえる事は出来ませんでした

「みんなー! 遅れてゴメン!」

「あっ! ガブリエル!
遅いじゃないか!
とにかく、早く手伝ってくれよ!
なかなか、悪魔が捕まらないんだよ
何か、捕まえる為の良いアイデアは無いかなぁ?」

「うーん?
……
……
そうだ!
みんなバラバラで追いかけるより
手分けして悪魔を追い詰めよう!
場所は……
そうだ! 悪魔が嫌がる様な教会とかが良いかも!」

「おっ!
今日は珍しく冴えてるな、ガブリエル!
よし! その作戦でやってみよう!」

天使達が、苦労して悪魔を追い詰めている間に
アンナとセシルの二人もローマに到着しました

「とりあえず、ローマには着いたけど
悪魔ってどこにいるのかしら?
それに、悪魔の姿を見た事無いから困ったわね」

「あっ! アンナ! あれを見て!」

セシルが見つけた物は、
空を飛んでいく天使の姿でした

「あれは? ガブリエル?
いや、似てるけどちょっと違うみたいね
でも、あの天使を追いかけて行ったら何かわかるかも!
セシル! あの天使を追いましょう!」

一方、天使達は、ガブリエルの作戦通りに
悪魔を教会の中に追い詰める事が出来ていました

「悪魔め!
ようやく追い詰めたぞ!
人間達の歌声を返せ!」

「フッフッフッ
ハイ、そうですか!って返すはずがなかろう
それより、天使ばっかり沢山集まっても我輩に手出しは出来まい
天使は、人間に被害を与えない様に武器なんて持ってないからな
まぁ、我輩は人間じゃなくて悪魔だけどなぁ!
ハッハッハ」

「くそっ!
追い詰めたまでは良かったけど
悪魔が言う通り、オイラ達では悪魔を懲らしめる事が出来なかった」

「そろそろ、我輩も帰りたいので
道を開けてくれないかなぁ、天使の諸君
さすがに、教会内では我輩の力も半減してしまい
教会の壁をすり抜ける事が出来ないからなぁ」

「誰が!お前を通すものか!
やっつける事は出来ないけど
お前をここに閉じ込める事は出来るんだぞ!」

しかし、ガブリエルが悪魔に向かって
そう叫んだ瞬間に
後ろの扉がバタンと開きました

「えっ? なんで?」

扉を開けたのは、
アンナとセシルの二人でした
天使を追いかけて
この教会に辿り着いたのでした

「アンナとセシルさん!
どうしてここに!
家で待ってて!って言ったのに」

「あんたに任せていたら、
解決しないと思って追いかけて来たんじゃない
その真っ黒い姿の物が悪魔なのね!
あなた!セシルの歌声を返しなさい!」

「フッフッフッ
人間のくせに我輩の姿が見えているのか?
それに、そこの天使とも知り合いみたいだし
変わった人間だ!
しかし、我輩に対しての口のきき方がなってない!
扉も開いた事だし悪魔界に帰ろうと思ったが
その前に、罰を与えてくれる!」

そう言いながら、
悪魔はアンナに襲いかかろうとしました

しかし、悪魔が襲いかかろうとした瞬間に
教会内にあったオルガンが音を奏でました

ポロン、ポロン

「ぐゎぁ」

オルガンの音色を聞いた瞬間
悪魔の表情が変わり
大声で叫び出しました

「ぐゎぁ 
な、なんだこの音色は!
オルガンの音色でこんなに苦痛を与えるとは
それに、世界中の音楽は我輩が盗んだはずだったのに」

「ハッ!
もしかしてこの教会は!」

オルガンの音色を聞いて
ガブリエルは思い出しました

ここは、ローマにあるチェチリア教会です
チェチリア教会は、聖チェチリアを祀る教会です

ここは、音楽の聖人
聖チェチリアが眠る教会なんだ!
悪魔の力も聖人の力には勝てないんだ!」

たかがオルガンの音色くらい
我慢出来ない我輩ではないぞ!
そんなオルガンなど壊してくれるわ!」

今度は、オルガンに襲いかかろうとした悪魔でしたが、
その時、セシルがオルガンの音色に合わせ歌い出しました

ララ~

「ぐぉおお
なんだ!この歌声は!
力が抜ける
人間の歌声にこんな力があるなんて
ぐぉおお
くそっ! 覚えておけよ!」

そう言い残して、
悪魔は開いていた扉から逃げて行ってしまいました

「あっ!しまった!
扉が開いたままだった!
世界中の音楽はどうなったんだ!」

ガブリエルが慌てて教会から飛び出すと
ローマの町には、以前と変わらない音楽が溢れていました

「良かった
元通りの世界になった」

「ちょっと!ガブリエル!
降りてきて説明しなさいよ!」

ガブリエルは、アンナとセシルが待つ教会に戻り
説明を始めました

「悪魔は逃げて行ったよ
音楽も元通りになったし
セシルさんもこれで今迄通りに歌えるはずだよ
でも、セシルさんの歌声にあんな力があるなんてビックリしたよ
普通、人間の歌声で悪魔があんなに苦しむ事は無いはずなんだけどね」

「この教会
私と同じ名前だわ」

「えっ?
セシル! どういう事?」

「私の名前のセシルってフランス語なの
セシルをイタリア語にしたらチェチリアになるの
だから、聖チェチリアさんが私に力をくれたんだと思う」

「そっか
でも、聖チェチリアさんの力もあったけど
セシルの元々の歌声の素晴らしさもあったのよ
とにかく、これで今年のクリスマスはセシルの歌声が聞けるわね
ありがとう ガブリエル
ん?
でも、ガブリエルは何にもしてないような……」

「アンナ!
何言ってるんだよ
この教会に追い詰めたのはオイラのおかげじゃないか!」

「でも、それは、他の天使のおかげでしょう
だいたい、あなたに頼んだのにセシルが解決したっておかしいじゃない……」

何だよ! オイラだって……」
………
………

しばらく、アンナとガブリエルの言い合いは続いていました

そして、クリスマスイブの日
セシルが歌う教会には、
どこからか、悪魔を退けた天使の歌声という事で
沢山の人達が集まり
そこで、セシルも素晴らしい歌声を披露しました

おわり
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
いかがでしたか?
一応、今回はクリスマスにちなんだ話にしてみました

悪魔も無事に退治できて
歌声は世界に戻って来ました

しかし、悪魔の感じが、デーモン小暮閣下に似てしまいました(笑)
なんか、悪魔らしい感じを出そうとしたら自然とこんな感じになってしまいました

今回、悪魔が登場した事で
これから話の幅が広がれば良いなぁ~って思いますが、
はたしてどうなるでしょうね(笑)

今回は、太郎が登場しなかったので
次は、なるべく登場させたいと思います(笑)

6 件のコメント:

まゆみさん さんのコメント...

こんばんは^^
私は今回がお初です~
太郎君のお話は読んでいません。

でもよく出来たお話でしたね^^
大天使ガブリエルといえば荘厳なイメージがあるのに、
怪盗Rさんの手下のガブさんと変わらないですね(笑

聖チェチリアにちなんだお話なんですね。
さすがガブリエルさん、見事な展開で楽しませてもらいました。
楽しかったですよ~^^

心姫 さんのコメント...

アンナのお友達なだけあって、
セシルも悪魔が見えたり天使が見えたり、
さらに素敵な歌声を持っていたりと、
なかなかの大活躍でしたね~。
そういえば、オルガンは誰が?
教会の不思議な力なんでしょうか~。

Gabriel. さんのコメント...

まゆみさん
まゆみさんは、太郎とガブリエルの話は初だったんですね
確かに、ガブリエルは大天使のはずなんですが、
自分の物語の中ではいっつもこんな感じですね(笑)
今日の記事で聖チェチリアについても紹介したので
そちらも読んでもらうともっと楽しめるかもしれません

Gabriel. さんのコメント...

心姫さん
そうなんですよ、何故かセシルも天使や悪魔が見えているんですよね(笑)
まぁ、アンナと一緒にいたから見えたって事にしておいてください
オルガンは、一応聖チェチリアの力で鳴った事にしてます
その辺りの文章の書き方は考えないといけないですね

yume さんのコメント...

今日はクリスマスイブですね♪
天使たちとセシル(聖チェチリア)さんの見事なプレーで、
悪魔の退治も出来!~世界中に再び歌声も戻りましたね♡
...ハッピークリスマス♪ですね~

ストーリーの展開がわかり易くて、温か味がありますね!
太郎が登場の物語は、まだ知らないんですyo(笑

Gabriel. さんのコメント...

yumeさん
Buon Natale メリークリスマス!(笑)
無事に音楽も戻って、教会で素敵な歌を歌えたセシルさん
やっぱり、クリスマスには素敵な賛美歌が必要ですよね(笑)
一年ぶりに書いたのに、今回は太郎が出て来ないんですよね
次回は、ちゃんと登場させたいですね